● 1946年のアメリカ映画。監督は「駅馬車」のジョン・フォード。主演はヘンリー・フォンダ。「西部劇映画の古典的な作品」「詩情溢れる西部劇の傑作」との評に異論はない。
先住民を無条件に犬猫扱いしているのは,今となってはアメリカの恥部ではあろうけれど。
● この映画は学生時代に,その当時あった3本立ての名画座で間違いなく見ている。見ているはずなんだけども,記憶にはまったくとどまっていない。
だから,初めて見るも同然で,かえってお得な気分でもある。
● ガッツ石松のギャグ(?)に“オーケー牧場”というのがあったけれども,OK牧場はここから来てたんですね。
最後の決闘の場所になったのがOK牧場。かといって,決闘のシーンはさほどに長くないし,そこがこの映画のハイライトかというと,そうでもあり,そうでもなし。
● 原題は「My Darling Clementine」(愛しのクレメンタイン)。そのクレメンタイン(キャシー・ダウンズ)が脇に回っているんだけど,この映画はいろんな見方が可能だ。
「荒野の決闘」という邦題がよかったのかどうか。たぶん,よかったんだろうけど。
● ヘンリー・フォンダ,かっこ良すぎ。蓮っ葉なチワワを演じたリンダ・ダーネルも。チワワ,いい女だなぁ。
いい女っていうのはさ,階層,年齢,職業を問わず,あらゆるところにいるよね。しかも,その比率も,階層,年齢,職業を問わず,ほぼ同一。どうもそんな感じ。
で,それを知覚できるかどうかは,こちら側の問題。知覚できたとして,彼女たちに相手にしてもらえるかどうかは,なお一層,こちら側の問題。