● 宇都宮のTOHO CINEMASで「後妻業の女」を見た。新作映画を劇場で見るのは,何年ぶりだろう。木村拓哉主演の「SPACE BATTLESHIP ヤマト」以来のような気がするが。とすれば,6年ぶりか。
どうして見たのかといえば,相方が見たがったので。夫婦で見ると安くなるんだとか。特に高齢者の場合は。
● 原作は黒川博行の「後妻業」。監督は鶴橋康夫。
後妻業というのは,資産家の独身男性の後妻に収まって,多額の金品を貢がせたり,遺産をガッポリと頂戴しようという“生業”。当然,女性しかやれないけれど,裏で糸を引く男はいるかもしれない。あるいは,女を組織して組を作り,上前をはねる男がいるかもしれない。
● そのとんでもない悪党が小夜子(大竹しのぶ)と亨(豊川悦司)。が,悪党にも三分の理。っていうか,大竹しのぶの悪党なんだから,コミカルタッチで楽に見られる内容になっている。
相方はこの映画の豊川悦司を見て,トヨエツもこんなオジサンになっていたのか,と申しておりましたが。
● ぼく的には,笑福亭鶴瓶の存在感に注目。尾野真千子と永瀬正敏もいい役どころなんだけど,ふたりとも可愛らしさが勝ちすぎているように思えた。ちょっときれいすぎるというかね。
その他,ちょい役で登場する俳優たちが,綺羅星のごとくだ(もうすぐ死にそうな人たちばかり,と言ったヤツもいるんだけど)。
この映画で唯一,ヌードを披露する樋井明日香も忘れてはいけない。濡れ場らしい濡れ場を豊川悦司と演じた。これがあるとないとじゃ,だいぶ違う。
● じつは,ぼく,途中まで尾野真千子と樋井明日香の区別がついてなくて,エエッ,小夜子の被害者の娘が亨の愛人に潜りこんできたのか,これは面白いことになりそうだ,と思ったんだけど,まったく困った勘違いだった。
っていうかさ,オレの眼ってどうなってるんだ?
● ご趣味はと訊かれたら,これからは,読書と夜空を見あげることです,と答えることにするか。