TOHO CINEMAS 宇都宮
● 昨日に続いて,今日もTOHO CINEMASで映画を観た。「恋妻家宮本」。
主演は夫婦を演じる阿部寛と天海祐希。脇に菅野美穂と相武紗季という豪華版。
● 縦糸は,息子が独立して2人に戻った夫婦が,互いの存在を見つめ直すという展開。
が,もっと重要な横糸があって,教師(阿部寛)と教え子(ドン:浦上晟周,メイミー:紺野彩夏)の関わりだ。
● 監督の遊川さんが,「何よりも『正しいことよりも,優しいことが大切だよ』という重松清さん(原作者)のメッセージを伝えたかった」と語った,そこのところだ。
ぼく一個は,阿部寛,浦上晟周,紺野彩夏が主役の映画だったという印象を持った。
● そもそも夫婦の間には何も問題はないわけでね。たまたま妻が離婚届を書いていたのを夫が見つけてしまって,そこから先は夫の疑心暗鬼と妄想が自己増殖していくだけのこと。
さっさとこれはどういうわけだと訊いていれば,何も問題はなかった。それでは映画にならないわけだけれど。
● ただ,その展開の途中で,ぼくは何度か泣いてしまった。老人性涙腺失禁というやつだ。
ちなみに,相方は途中で寝てしまった。ま,体調があまりよろしくなかったらしいんだけど。
TOHO CINEMAS 宇都宮
● 昨年11月以来のTOHO CINEMAS。「本能寺ホテル」を見た。出演は綾瀬はるか,堤真一,濱田岳 ,風間杜夫ほか。
近藤正臣をスクリーンで見るのはだいぶ久しぶり。半世紀近く前,テレビの「柔道一直線」で足でピアノを弾いていたのを見て以来かも。
● 音楽は佐藤直紀さんが担当。木村拓哉主演のテレビドラマ「GOOD LUCK」に使われた「Departure」は,今でも時々聴いている。
本人としては「Departure」が代表作だとは思われたくないかもしれなけれども,売れたという意味では「Departure」でしょ。
● 楽しめた。笑えるところも多々あり。その筆頭は「ブリブリギッチョウ」という子供の遊び。綾瀬はるか演じる繭子の主導のもと,織田家臣が総出で「ブリブリぃぃぃ」「ギッチョぉぉぉ」と興じる様は,とても笑える。最後は堤真一の信長まで加わる。いい大人が何やってるんだ,と。
しかし,それで怖れられる一方だった信長の位置づけが変わる。物怖じしない繭子の面目躍如。
● つまりは若い娘と(といっても,綾瀬はるかも30歳を超えたんだっけ)中年男の恋愛ものってことになるんだろうか。普通,これを恋愛とは言わないと思うけれども,それでも恋愛の一形態であると考えた方が落ち着きがいい。
● 綾瀬はるかの綾瀬はるかたる所以というのは,彼女の声にあるような気がした。ルックスや表情はもちろんだけれども,それよりも声。
相方は綾瀬はるかが好きで,顔も雰囲気も良くて癒されると言っている。もう一度見たい,と。
あなたと見た映画の中では今日のが一番良かった,とも言っていた。「あなたと見た映画の中では」か。