2022年1月31日月曜日

2022.01.25 パラダイス・ネクスト

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● 「パラダイス・ネクスト」(2019年)。「孤独な男たちの運命が交錯していく様子を全編台湾ロケで描いたノワールサスペンス」らしいのだが,どうもピンと来ないんだな。
 島(豊川悦司)も牧野(妻夫木聡)も堅気ではないらしいのだが(何せ,拳銃をもっているんだから),孤独なのか,この2人は。

● 島がやたらに煙草を喫う。重度のヘビースモーカーなのだが,孤独を演出する小道具が煙草ということなのか。ちょっと違和感あり。
 島と牧野が意気投合するのも何か不自然でね。牧野は島に撃たれても不思議はないような感じなんだな。

● 孤独というなら,シャオエン(ニッキー・シエ)にそれをより濃く感じる。
 その彼女に「私たちには今がある。それで充分でしょ」という,カッコいい台詞がある。それを聞けただけで,この映画を見た甲斐があるあるかなと思えたよ。

● テーマ曲は坂本龍一が担当している。

2022.01.24 バンクーバーの朝日

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● 「バンクーバーの朝日」(2014年)。戦前カナダに移住した日本人の二世たちが作った野球チームの話。実在したチームで,カナダ野球界の殿堂入りを果たしているらしい。
 野球チームのメンバーを演じたのは,妻夫木聡,亀梨和也,勝地涼,上地雄輔ら。


● 「1900年代初頭,多くの日本人が新天地を夢見て,遥か遠くカナダへと海を渡った。しかし,そこで彼らを待ち受けていたのは差別,過酷な肉体労働,貧困といった厳しい現実だった」ということになるのだが,そのピークは第二次大戦中の強制収容所ということになる。
 しかし,この映画の描き方を見て,カナダ人はどう思うかを知りたい。


● また,移民して日本人村を作り,日本人だけで固まり,カナダ人社会に溶け込もうとしなかった一世と,カナダで生まれカナダを故郷とする二世の世代間対立も描かれる。
 そうだよねぇ。人の集合体が一枚岩になるわけがない。一枚岩になってしまった組織や団体は,早晩,消滅の危機に瀕するとしたものだろう。


● そういうカナダ人と日本人の結節点に位置するエミーを演じた高畑充希が圧巻。
 日本人学校の教師役で宮崎あおいも出演。他に,佐藤浩市,石田えり,貫地谷しほり,ユースケ・サンタマリア,鶴見辰吾,本上まなみ,光石研。

2022年1月27日木曜日

2022.01.22 おらおらでひとりいぐも

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● 「おらおらでひとりいぐも」(2020年)。原作は若竹千佐子の小説。タイトルは宮沢賢治の詩「永訣の朝」の一節であることは言うまでもない。
 「昭和,平成,令和をかけぬけてきた75歳,ひとり暮らしの桃子さん」の来し方を映像で綴る。現在の桃子さんを田中裕子が,若かった頃の桃子さんを蒼井優が演じる。
 他に,東出昌大,濱田岳,青木崇高,宮藤官九郎,田畑智子,六角精児,鷲尾真知子。

● 亭主には先に逝かれ,子供らとは疎遠になる,何もなかったじゃ,こんな淋しい秋になるとは思わなかった,と桃子さんが語るシーンがある。
 桃子さんは寂しさに敏感な人らしいのだ。輪廻転生まで持ちだして “奇跡の命” を語るのも,淋しさをずっしりと背負っている自分に対して,理屈で納得させようとする試みだ。

● やがて来る死を恐れているようではない。であるなら,1人はそんなに忌むべきものかねぇとずっと思って見ていた。
 普通,亭主は先に逝くものだし,子供は疎遠になるものだろう。1人って気楽というか,自由が利いていいんじゃないかなぁ,と。

● ひょっとして,自分の生き方は間違っていたのではないかという思いが,寂しさの中にあるんだろうか。自分は何ごとも為し得なかったという。
 だとしたら,それは間違いだよね。子供を2人も育てあげているんだから,何ごとも為し得なかったどころの話ではないんだよ。
 それに,親の勧める結婚を直前にキャンセルして故郷を飛びだして,単身東京に出てきて無手勝流で自分の居場所を作ってきたんだから,波乱万丈の人生をやってきてるんだよね。平凡では全然ないんだけどねぇ。

● 結局,よくわからない。じつは寂しがるのが好きという性分なんだろうか。
 「孤独の先で新しい世界を見つけた桃子さんの,ささやかで壮大な1年の物語」とあるんだけど,見方が悪いのだろう,桃子さんが見つけた新しい世界というのが,ぼくにはどうもよく見えなかった。

2022年1月26日水曜日

2022.01.21 幕間 Amazonプライム会員になって3年

● 今日はAmazonプライム会員になって3年目が満了する日でもある。プライム会員になったのはプライムビデオを見るためだが,3年目の1年間で見たのは,19日の時点で196本。
 数字にこだわることもあるまいが,196まで来ているのだったらあと4本見ておきたい。で,昨日,今日と2本ずつ見て,200本に到達した。3年通算だと623本。

● 数を見りゃいいという話ではない。が,4,900円の年会費で200本の映画を見ることができれば,Amazon様々だ。
 この1年間でいえば「007」の全作を見ることができた。思いの一端を遂げることができたというわけだ。

● こちらからショップに出向くのではなく,向こうから来てくれる。延滞料金が発生する余地もない。パッケージを介さず中身だけがやってくるから,見終えた後にブツが一切残らないのも,清々しいほど気持ちがいい。
 こういうのを寂しいと思う人もいるんだろうか。ぼくはこの形を理想とする。見たいのはコンテンツなのだ。コンテンツが載っているテープやディスクは,言ってみれば必要悪というものだった。
 インターネットのおかげでコンテンツだけを受け取れるようになった。デジタル化の恩恵だ。

● しかも,Amazonプライムで見ることのできる映画は,和洋のいわゆる往年の名画から1年前の映画まで,ほとんど無尽蔵だ。Amazonは邦画が手薄だと言われるようだけれども,ぼくには充分だ。
 Amazonプライムさえあれば老後の不安はないとまでは言わないけれども,これがあるのとないのとではだいぶ違う。

● 四半世紀前の老人は気の毒だ。インターネットがなかったのだから。今はインターネットは絶対のインフラだ。
 Windows95が画期になったに違いないが,それからずっとインターネットは懐疑的に語られることが多かった。しかし,いつの間にか今のような状況になっていた。
 最も気の毒だと思うのは,ぼくより10年ほど早く定年を迎えて退職していった人たち(の一部)だ。彼らは定年近くなってから職場で1人1台のイントラネットにつながったパソコンを配置された。
 そこでしっかりパソコンとネットに馴染んでおけば,ネットを自家薬籠中のものにして,退職後の暮らしにインターネットを位置づけることができたはずなのに,パソコンの操作から逃げ回って,しかも逃げおおせることができてしまった。絶対のインフラを自ら遮断したようなものだ。

● あとはどういう機材で見るかという問題だ。現在は14インチ画面のノートパソコンで見ている。Amazonプライムを見るために,パソコンはデスクトップに替えようと思ったこともあったけれど,現在のノートパソコンでほぼ満足している。
 テレビにつなぐことも考えた。テレビにサウンドバーをかませてやれば,音声も映画館に近づくのではないか。が,考えただけで実行には至っていない。面倒だからだ。パソコンをテレビに接続するというひと手間が面倒で,逆に見なくなりそうな気もする。
 インターネットテレビに買い替えてサウンドバーをかませれば問題は解決するのだが,そこまでやるかという話。相方もネットで動画を見ているから,それをやるとなるとインターネットテレビも2台必要になる。そこまでする気力はない。

● 結局,映画館の環境を範とするのは間違いだと思う。自宅で1人で見るというのは,映画館的視聴環境を捨てる(諦める)ということでもある。
 ノートパソコンで良しとする,という結論に至っている。

2022.01.21 まく子

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● 「まく子」(2019年)。原作は西加奈子の同名小説。
 「小さな温泉街に住む少年が転入生の不思議な少女との出会いを通して成長していく姿を描いた人間ドラマ」ということなんですけどね。主人公は小学5年生の男の子(慧:山崎光)。彼が通う小学校に「不思議な魅力の美少女」(コズエ:新音)が転入してくる。自分と同学年とは思えないほどに大人びた容姿。

● そのコズエと母親(つみきみほ)はM78星雲かイスカンダルかはわからないが,いや,土星の近くの星と言っていたか,ともかく地球じゃないところからやってきた。
 しかし,それは物語の本質ではない。では本質は何かと言われると,それがどうもよくわからない。父(草彅剛)と子の反目と和解。子に助けられて父が父として成長していく話。その他,いくつかの括り方ができる。

● ただし,物語の本質ではないとしても,コズエが宇宙から来たことは,この映画の彩りになっていることは間違いない。映画の絵としてもそうだし,展開に飛躍を与えるという点でもそうだ。
 コズエに印象的な台詞がある。落ち葉を集めて放り投げ,落ちていく落ち葉を見ながら,慧に言う。落ち葉は落ちるからきれいなんだよ,落ちないでいつまでも流れていたらきれいじゃないよ。
 これもコズエが宇宙から来たとわかったうえで聞くから,これは10歳の娘が言う台詞ではないだろう,とは思わないですむわけだ。

2022年1月25日火曜日

2022.01.21 俳優 亀岡拓次

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● 「俳優 亀岡拓次」(2016年)。原作は戌井昭人の同名小説。
 安田顕演じる亀岡拓次は37歳独身という設定なのだが,さすがに少し無理がある。37歳には見えないや。
 「“最強の脇役” ぶりで仕事が途切れることはないが,プライベートは一人お酒を楽しむ地味な生活」ということなのだが,地味というには少し以上に飲みすぎているぞ。これだけ飲んで仕事に穴をあけないなんて,ちょっと考えれらないぞ。

● マドンナ役の麻生久美子がとてもいい。これは亀岡ならずとも惚れちゃうでしょ。実家(小体な居酒屋)に出戻ったバツイチ子持ち。このとき,麻生久美子は36歳だったのか。
 その後の亀岡のおかしくも悲しい再訪の仕方もいいんだけど,子供のために別れた夫とヨリを戻すとマドンナが語ったあとの,態勢の立て直し方もなかなかいい。

● が,全体を通して流れているのはほのぼのとした癒やしではなくて,ある種のアンニュイだ。終わりが見えない閉塞感のようなもの。
 亀岡が人生に疲れているような感じをかもしているからだ。

2022年1月23日日曜日

2022.01.20 暗殺教室-卒業編

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● 「暗殺教室」の1年後である2016年に公開された続編。“殺せんせー” が何者か,なぜ3年E組の担任になったのかが明らかにされる。
 明らかになったからどうしたと言われると,ちょっと返答に困る。ストーリーはハチャメチャだからだ。でも,話がつながるとスッキリする。

● “殺せんせー” の元の姿が登場することになるので,二宮和也も出演する。
 それと,山本舞香が演じる茅野カエデがじつは “殺せんせー” を以前から狙っていた殺し屋(?)だったことになっていて,山本舞香が空中を舞ったり,頭から触手を伸ばしたりする。見どころのひとつ。
 ちなみに,山本舞香は運動神経が抜群。

● 彼女(茅野カエデ)は最後に “殺せんせー” をかばって死ぬのだが,“殺せんせー” は彼女を生き返らせてしまう。
 でもって,感動のラスト。スカッと楽しめる娯楽映画。見て損はないと思う。必ず続編まで見ないといけないよ。