2018年3月31日土曜日

2018.03.17 宇都宮市立視聴覚ライブラリー 20世紀名画座 「ハムレット」

宇都宮市立東図書館 2階集会室

● 1948年のイギリス映画。1939年の「嵐が丘」でヒースクリフを演じたローレンス・オリヴィエが監督と主演を務めた。
 シェイクスピアの戯曲の映画化ということ。ぼくは著名なこの「ハムレット」のストーリーをこの映画で初めて知ることができた。

● ハムレットっていうと,決められない男の代名詞。例の“to be or not to be”なんだけど,この映画でのハムレットは優柔不断という感じではない。文学青年で大人になることを拒否している,という感じはするけれど,果敢に判断して素早く行動する。原作とはだいぶ違っているんだろうか。
 弟に殺された先王(ハムレットの父親)の亡霊が隠れた主役と思いたくなるほどだが,弟であるクローディアスを演じたベイジル・シドニーも存在感がある。

● 父親の死後,その弟(ハムレットからすれば叔父)とすぐに結婚した母親ガートルード(アイリーン・ハーリー)をハムレットは糾弾するわけだが,映画のこの母親がすこぶる若い。というか,ハムレットを演じるローレンス・オリヴィエがオッサンになってるわけだが。そこの違和感はどうしてもある。
 オペラを見ているつもりで,脳内で補正しなければいけない。

● 少し長いこともあるけれど,見終えたあとはけっこう疲れを感じる。ただし,決して不快な疲れではない。ギュッと密度の濃い映画だと思った。
 しかし,ぼくのようなヘタレは,これをもう一度見るのはちょっとシンドイなと思ってしまう。

● 東図書館のこの催しは月に1回。毎回,見かける人がいる。年齢はぼくよりだいぶ若い。前から会釈はするようになってたんだけど,今日はこちらから話しかけてみた。
 大きなスクリーンで見ると迫力が違うからとか,家で一人で見ても何だかつまらないですからねとか,そんな話をポツポツとしただけだけど。

● 彼,広島か四国の瀬戸内側とおぼしき言葉で喋る人だった。栃木に越してきて間もないようだ。
 この言葉は栃木ではなかなか受け入れられないだろうから,ひょっとすると,喋りたいのに喋れない状態になっているかもなぁと思った。なってないかもしれないけどね。