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太平洋戦争をどう描くかといえば,このような描き方になることが多い。この描き方が視聴者に好まれるからでもある。
たとえば,憲兵の横暴や拷問の話は戦後の数年間に作られた部分がかなりあるのじゃないか,とぼくは思っている。
● が,一方で,戦闘行為で死んだ兵は少なく,多くは餓死したのだとも言われる。追い詰められてやむを得ず始めた戦争には違いないとしても,追い詰められるに至る経緯が愚鈍に満ちている。
愚鈍は大衆が作っているが,メディアがそれを煽っている。
● 政党が党利党略にあけ暮れて決めるべきものを決められなかったから,国民が軍部に期待したのでもある。
あの戦争は,軍部の上層部のお粗末さが正視に耐えないほどだったから,どうしても軍部に批判が集中しがちだけれども,軍部を台頭させた原因に議論が及ぶことが少ないのは不思議という他はない。