宇都宮市立東図書館 2階集会室
といっても,実話なのは片腕のないサッカー少年の存在だけであって,それ以外の登場人物は作者の想像力が作った群像だろう。
● 片腕のない少年,岡島進を実際に片腕のない少年(西山剛史)が演じている。その両親が香山美子,高橋長英。祖父が三國連太郎。
進と親交を結ぶことになるのが,西原由加(佐々木美和)と河村虎一(増山良久)。由加の両親が藤田弓子と伊東四朗。虎一の両親が池波志乃と川谷拓三。
他に,田中隆三,田中美佐子,菅井きん。なかなか以上の豪華キャストと言っていいだろう。
父親がどうしようもないヤツで2回夜逃げをする。これでよくサッカーを続けていたなと感心する。
● そのどうしようもない父親をとことんどうしようもないようには描いていないのがこの映画の特徴のひとつで,そのために虎一の救いのなさは表面には出てこない。
出したのでは主役を喰ってしまうことになるけどね。そうじゃなくてもけっこう喰っているので。
● 三國連太郎は自分が興した中小企業のオーナー社長役。
「釣りバカ日誌」シリーズは1988年に第1作目が公開されるのだけれども,三國連太郎にスーさん役の白羽の矢が立ったのは,ひょっとして制作陣がこの映画を見ていて,彼しかいないとなったものでしょうかねぇ。
● DVDではなく16mmフィルムを使っての上映だった。フィルム交換が2回あった。懐かしい。
2回目の交換の際,何をやっているんだと文句をつぶやいたジジイがいて,鼻白むことにもなったけれど。