2022年2月28日月曜日

2022.02.25 セックスの向こう側 AV男優という生き方

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● 「セックスの向こう側 AV男優という生き方」(2013年)。AV男優のインタビュー集。どういうことを訊いているのか。それはこの映画を見てください。
 わりときれいな言葉で話している。まとまったストーリーに仕立てているというか。嘘はついていないと思うのだが,頭の中で濾過すべきでないものを濾過してしまっている可能性はゼロではないと思う。

● 「2012年,生誕30周年をむかえたアダルトビデオ=AV。ピンク映画から派生し,低予算のビデオ撮りという形でひっそりと生まれたAVは,桜樹ルイ,飯島愛,及川奈央,森下くるみなどのスター女優を生みながら,現在ではメーカー数100社以上,月間販売タイトル推定4,500本,業界年間売上約550億円の巨大市場へと成長を遂げた」。
 以上は2012年の話。今はどうなっているんだろうか。

● 「推定10,000人とも言われる現役AV女優に対し,男優は約70人」しかいない。AVを見るのは男だけだ。女優を見るのであって,男優などどうでもいい。70人もいれば充分ということなのだろう。
 女優の方は入れ替えも激しいだろうが,男優はわりと長くやれるのかもしれない。「彼らが仕事で “からんだ” 女優の数は,1人あたり数千人にも達するという」。

● 登場している男優は次のとおり。

 加藤鷹 日比野達郎 速水健二 山本竜二 平口広美 栗原良平 本一穂 島袋浩 田淵正浩 ミートボール吉野 森山龍二 トニー大木 吉村卓 黒田将稔 しみけん 鳴沢賢一 阿川陽志 森林原人 沢井亮 平井シンジ

 加藤鷹はこの道の先達というか,知名度の高い人なのだと思っているが,彼は話し声の声質がいい。
 しみけん も有名になった。この業界が好きだという。死ぬまでこの仕事ができればという。一方で,業界を突き放して俯瞰している。メタ認知というのだろうか,そういう視点を明瞭に持っている感じがした。
 が,肝はメタ認知がしっかりしているというところにあるのではなく,メタ認知に支配されていないところにある。

● 楽な仕事はないなという印象。AV男優というのはかなり大変な仕事で,男なら誰でもできるというものではなさそうだ。ウンコを喰うという話を聞くと,なおさらそう思う。
 なぜAV男優になったか。結局,金がなくて喰えなかったから,というのが本当のところなのだろうなと思える。彼らがこの仕事を始めた頃,2~6万円の日当をもらえたらしい。