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● 「お金にがめつくて,嫁に対して口を開けば「お金をちょうだい」と小遣いをせびってばかりいる老婆。そんなおばあちゃんに息子夫婦はうんざり…。ひょんなことからこの一家と知り合ったブラック・ジャックは,やがてこのおばあちゃんが瀕死の重病にかかった幼い息子を救うため,大金を要求する名医に治療してもらった過去がある,と知る」というストーリー。
1,200万円で息子を治療して治してもらった。その代金をずっと払い続けていた。最後の支払いをしたあとに,母親が脳梗塞で倒れる。すべてを知った息子が,ブラック・ジャックに治療を依頼する。
ブラック・ジャックは1億円払えるなら請け負うと応じる。息子は一生かかっても払いますから母を助けて下さいと答える。ここでアニメは終わる。
● ブラック・ジャックが1億円を払わせることはないと分かるようになっているのだけれども,それはそれとして,子供が親のために自分の人生を犠牲にするようなことがあってはならないと思う。親が子供のために大金をかけるのはいい。が,逆はダメだ。
そんなにまでする必要はないというのではない。してはいけないのだ。
● かなりデリケートな問題ではあると思うのだけれども,子供が親の介護のために自分の人生を捨てなければならないのは,決定的に何かがおかしい。
子供にそうさせる親は,長生きのしすぎだ。そうなる前に死に時があったはずなのだ。それを逃してしまった。過ぎたるは及ばざるに劣る。人の寿命も同じ。
● といって,そこを自分でコントロールできるものかどうか。未体験ゾーンになるので,何ともわからないのだが。
死ぬべき病気を治してしまってはいけない。死に時は確実に捕まえて,きちんと死ぬ。そうありたいものだ。