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心優しくて,仕草も女っぽい青年が,大学生になって,田舎から上京。オシャレなポップ・ミュージックが好きで,その世界で生きていきたいと思っている。しかし,いかんせん,才能がない。
が,「地獄から来た悪魔と称されるインディーズ・メタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」のフロントマン」として,売れに売れる。けれども,本人はこの世界にいるのが嫌で仕方がない。
● その主人公を演じるのが松山ケンイチ。対象的な2つの役を演じ分ける。大変だったろうけど,面白くもあったのではないか。もちろん,彼の演技を見るのがこの映画の眼目となる。
もうひとつ。主人公のメタルの才能を見抜いた社長を演じる松雪泰子。「のだめカンタービレ」における吉瀬美智子にあたる役柄なのだが,それよりももっと弾けていて,もっと下品で,もっと強烈だ。松雪泰子が演じて不自然さはない。こうした役柄は演じやすいのだろうと想像する。
● 他に,加藤ローサ,秋山竜次,細田よしひこ,宮崎美子,大倉孝二ら。高橋一生も主人公の後輩役で出演している。
音楽は服部隆之。主題歌は劇中の「デトロイト・メタル・シティ」の3人が歌う「SATSUGAI」とカジヒデキ「甘い恋人」。
「甘い恋人」は,劇中で,主人公が自分が行きたい世界に行くために作って歌っていた曲。「お遊戯やるなら外でやれ」と強烈なダメ出しをされてしまう。