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監督はマーティン・キャンベル。2006年の「カジノ・ロワイヤル」も監督している。
タイトルの「ゴールデンアイ」とは兵器に付けられた名前。
● 歴代のボンド役で誰が一番かというのが,この映画のファンの間では話のネタになる。ショーン・コネリーから見ているオールドファンはショーン・コネリーが一番だと言い,ダニエル・クレイグから見始めて,DVDでかつての「007」を見た新しいファンは,ダニエル・クレイグがいいと言うのだろうと,単純に考えていた。最初に接したボンドが印象に残るものだ。
ぼくはダニエル・クレイグから入ったので,やはりダニエル・クレイグかなぁと思っていたんだけれども,ピアース・ブロスナンもかなりいいですよ。本当にジェームズ・ボンドがいたとしたらこんな男だったのではないか,と思わせる。彼の何がそう思わせるのかはわからないけど。
● Mがジュディ・デンチ。彼女はここからの登場だったのか。たしか「スカイフォール」で亡くなるのだが,7作にわたってMを務めたのだな。
女性のM。存在感,あったもんねぇ。映画の味を決める要素のひとつになっていた。
● ボンドガールはロシアのプログラマーのナターリアを演じたイザベラ・スコルプコ。低い声が印象的だったんですけど。
ナターリアの同僚で優秀なプログラマー(ハッカー)のボリスが,トリックスターというのとは違うけれども,まさかという重要な役割を果たす。ユーモラスな,しかし一番の悪人かねぇ。演じたのはアラン・カミング。憶えておきたい俳優だ。
● この頃は東西冷戦が終わっていた。それはこの映画にも反映される。
今回,ボンドが立ち向かう相手は国際犯罪組織「ヤヌス」。そのヤヌスの首領はボンドと一緒に任務を遂行していたときに死んだはずの同僚(MI6所属のエージェント)006だったという設定。
● 前作の「消されたライセンス」も面白かった。が,今回はそれ以上に楽しめたかも。ピアース・ブロスナンのジェームズ・ボンド,あと3作,どんなのを見せてくれるのか,楽しみだ。