2017年2月21日火曜日

2017.02.18 宇都宮市立視聴覚ライブラリー 20世紀名画座 「サハラ戦車隊」

宇都宮市立東図書館 2階集会室

● 1943年の戦争映画。アメリカでは第二次大戦中にこういう映画を作っていたのだ。戦意高揚の思惑もあったんだろうな。
 すでに連合軍側の勝利は明らかになっていた頃だろうけど。

● 邦題は「戦車隊」というんだけど,出てくる戦車は1輌だ。隊列を組んで進軍するという話ではない。
 アメリカ軍のジョー・ガン軍曹が格好良すぎる。ハンフリー・ボガードが演じる。イタリア人捕虜ジュセッペを演じた,J・キャロル・ナイシュの存在感も特筆すべきだ。
 女性は一切登場しない。男たちだけの世界。実際の戦争は,戦闘よりも別の理由で死ぬことが多いんだと思うんだけど,スクリーンを見ている分には,男はここまで凜々しくなれるのかと感じる。
 命のやり取りをしながら,秩序は保たれる。上官の命令は守られる。極限の状態だからこそ,かもしれないな。

● 彼らは饒舌でもある。洒落た,あるいは皮肉の効いた会話を続ける。でなければやってられないのか。
 かつての日本軍はどうだったのだろう。特攻に飛び立つことが決まったあとは,饒舌になったのだろうか,それとも内面を見つめる的に寡黙になった人が多かったのだろうか。

● 今は映画を見るだけなら,自宅でいくらでも見ることができる。WOWOWをはじめBSでたくさんの映画が放映されているし,CSなら映画専門チャンネルがいくつもある。録画して見ればいい。TSUTAYAでDVDを借りるという古典的な方法も健在だ。
 今だと,ネットで借りられるんだってね。ぼくは知らなかったんだけど,相方に教えてもらった。申し込むと,コンテンツが自分の端末に自動的にダウンロードされるんだそうだ。“1週間”で申し込めば,1週間後にはダウンロードされたコンテンツが自動的に削除される。ゆえに,うっかりしていても延滞金が発生する可能性はない。

● なるほど,それは便利だ。現物をレンタルするわけではないから,劣化から完全に自由になる。権利関係の調整さえつけば(ついているんだろうけど),利用者にもありがたいサービスだ。
 今どきは,ブロードバンド(懐かしい言葉だ)でのインターネット接続は,基礎的なライフラインになっているから,それを使うことが前提のサービスがどんどん増えていくのだろう。

● が,そうであっても,ぼくのような昔人間は,一人で映画を見てもつまらないと思ってしまう。大勢と見るのは,不愉快を感じることも多いんだけど,それでも一人で見るよりは映画を見たという気がする。
 移動時間と移動コストを考えると,映画そのものは無料でもけっこう高くついているんだけど,それでもなお(専用劇場ではなくても)自分以外の人もいるところで映画は見たい。