2021年10月30日土曜日

2021.10.30 ランボー 最後の戦場

Amazonプライムビデオ

● 「ランボー 最後の戦場(字幕版)」(2008年 アメリカ)。主演,監督,脚本がシルヴェスター・スタローン。
 よくわからないのだが,これっていうのは監督がピッチャーで4番打者の野球チームのようなものか。なら,上手く行くわけがないだろう。
 野球のアナロジーで捉えてしまうのは間違いなんだろうけどね。

● 舞台はミャンマー。ミャンマーの軍人が悪役になっている。ロケはタイ北部で行われたらしい。

● どうも後味が悪い。理由はミャンマー軍人の描き方。たぶん,彼らはこうじゃないんだよね。いや,これは映画なんだからってことなんだけども,それにしても。
 彼らの残虐ぶりはむしろ欧米的だと思われる。制作側が自分たちの性格・性質を投影させているだけで,アジア人をこういうふうに描いてはいけないような気がする。
 しかし,観客もアメリカ人であることを想定しているんだろうから,わかりやすくしようとすれば,こうなるしかないのかねぇ。

● ここでのランボーはもはやランボーではない。単なる戦闘マシーンになってしまっている。たんに強いだけの,何の面白味もない男。ここでも,いや,そういう映画を作ろうとしたんだから,と言われるはずだが。
 いったいランボーは何を考えて傭兵隊と一緒に戦うことにしたのかもわからない。“ボート屋” に徹すればよかったのじゃないか。

● 戦闘地帯に乗り込もうとするNGOの面々の愚鈍さ。自分は正しいと居直る体質,上から目線体質,人の意見を聞かない体質。
 彼らが乗りこんだために,迫害されていたカレン族の被害は拡大してしまったかもしれない。正義の味方のつもりのトラブルメーカーだ。そういうふうに描いているわけだが。

● ランボー(という作品)をランボーたらしめていたのはトラウトマン大佐であったこともわかる。彼が登場しない本作は,やはりランボーではないのだ(大佐役のリチャード・クレンナは2003年にすい臓癌で死去)
 とにかく,よくわからん。戦闘シーンを見てくれ,という映画なのだろうかな。

2021年10月29日金曜日

2021.10.29 007 / ノー・タイム・トゥ・ダイ

TOHO CINEMAS 宇都宮

● 26日にAmazonプライムビデオで 007 シリーズの過去24作を見終えた。ので,いよいよ上映中の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」を見に行くかと思って,27日に TOHO CINEMAS 宇都宮に行った。が,見るつもりでいた15:30からの上映がその日はなくて,虚しく帰ってきたのだった。
 訳あって車が使えないので,また行くのは面倒だなぁと思いもしたんだけども,やっぱこれを見ないわけにはいかない。いや,見たいと思った。で,今日,見てきた。今日は15:30からの上映があった。
 ちなみに,見たのは字幕版。吹替版はすでに上映されていないようだ。

● 映画はもっぱら Amazonプライムビデオで見るのがあたりまえになった。ノートパソコンで見ている。
 そのパソコンの電源が入らなくなったので,9月に買い替えた。画面も14インチとそれまでより大きくなり,スピーカーも良くなった。パソコンの外側から聞こえてくるような臨場感も味わえる。
 これはいいと大いに満足しているのだが,映画館で見るのは,当然だけれども,それとは比較にならない。特にこういうアクション系の映画は一層そうだ。
 映画館で見るのでなければ映画を見るとは言えないのではないか,という気分になってくる。

● その音響効果もあって,迫力のある映画だと思った。見て正解だった。見なきゃいけませんよ,劇場でね。
 前作の「スペクター」は2015年だったから6年ぶりになる。コロナ禍がなければ,もっと早く完成していたのだろう。
 監督はキャリー・ジョージ・フクナガが務めているが,元々はダニー・ボイル監督で始まったようだ。どうも,色々とあったらしい。ツワモノが集まるとそうなる。色々あるのが傑作を生むための条件なのかもしれないね。

● ストーリーの展開もね。最後はこうなるのかという驚きもあってね。
 っていうか,この結末は何となく知ってはいましたよ。何となく知ってはいたけれども(ウィキペディアにストーリーの詳細が載っている),実際に見てみると 007 シリーズはこれで終わってしまうのか,最後の作品を劇場で見ることができたのか,と少し感傷的な気分になりましたよ。
 これでは歴代ボンドの誰がナンバーワンかと問われれば,ダニエル・クレイグと答えるしかなくなるじゃないか。
 でも,ロールエンドの最後に JAMES BOND WILL RETURN とあった。それが本当なら(本当なんだろうけど),どういう形で RETURN させるんだろうか。

● 前作で登場した女医のマドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)が今回も登場。ボンドガールが2作連続となるのは初めてだ。ボンドは引退して,彼女とイタリアで暮らしているという設定。
 そこで事件が起こり,彼女と別れてしまう。劇中では一挙に5年後に飛ぶ。ボンドはジャマイカで引退後の暮らしを楽しんでいる。マドレーヌには娘がいた。ボンドとの間にできた子に決まっている。

● ボンドが釣った魚を抱えて家に戻ってくるシーンがあった。立派なのを2匹釣ったのだが,自分で料理するんだろうか。
 引退後に外国で暮らすというのは,イギリスではわりとあることなんだろうか。それともボンドは特別? できたら前者であって欲しい。さすがは7つの海を制覇した大英帝国らしいなと思うことができるから。日本とは違うわい,と。
 日本でもバブル期には,定年退職後の余生を東南アジアで過ごすなんてのが雑誌で特集されたりしたことがあったけど。実際にやったバカもいたらしい。

● 引退したボンドに代わって,ノーミ(ラシャーナ・リンチ)が新たな 007 になっている。黒人女性の 007。そのラシャーナ・リンチが何だかカッコよかった。
 アナ・デ・アルマスが演じたCIAエージェントであるパロマもなかなか。男性観客へのサービスなんでしょうかねぇ。
 ナオミ・ハリスが演じるマネーペニーがボンドのあとのエージェントになるという設定でもよかったのじゃないかと思うのは,素人すぎますかなぁ。

● 数年前にシネマイレージカードを作って,チケットはそのカードで購入している。ぼくのようなロートルはシニア割引があるので,歳を取るのも悪いことばかりではないなぁと思いながら割引料金で見てきたのだが,今回は “会員” のところをタップしてみた。
 会員価格もシニア割引と同じ1,200円なのだが,シニア割引より会員価格の方が何となくカッコいいので,以後もこちらで買おうと思う。が,“会員” という項目は今までは表示されなかったような気がするのだけど,前からあったんですかねぇ。

● 平日の午後とあって,館内は空いていた。お客の数はちょうど10人。
 うち5人がたぶん定年後のオッサン(ぼくを含む)。2人が学生とおぼしき男性。2人がアラフォー女性。2人とも1人で見に来ていた。子なしの専業主婦か。1人が壮年男性。サービス業で今日が休みだったんだろうか。

2021.10.28 ランボー 3

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● 「ランボー 3(字幕版)」(1988年 アメリカ)。舞台はアフガニスタンだが,実際の撮影はイスラエルで行われた。交響曲のコーダにあたる部分,終盤の大規模な戦闘シーンは,アリゾナで撮影された。以上,ウィキペディア教授の解説。

● ランボーはとにかく,ベトナム戦争で痛めつけられ,帰国すればしたで同胞から蔑まれ,心に癒えない傷を負って,誰とも打ち解けないで孤独をまとっているというのが,第1作で規定されたキャラクターだ。第2作でもそのキャラクターは維持された。
 が,今回はそのキャラクターは雲散霧消している。純粋な戦士だ。ベトナム戦争時の上官トラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)が現地でランボーと苦労を共にするし,アフガンの対ソ・ゲリラのモーサ(サッソン・ガーベイ)や少年兵のハミド(ドウデイ・ショウ)と協力して戦うわけで,一匹狼のキャラクターを維持させることはできなかったのだろう。

● 第2作でコー・バオが着けていた,幸福を呼ぶというペンダントをランボーが着けている。それをハミドに譲る場面もなかなか印象的。
 モーサもランボーを相手に洒落た会話をする。神は狂人を好むものさ。なぜ? 大勢作ったからね。

● ランボーはゲリラ戦で戦うわけだが,彼が持つ火力は正規軍のそれより凄いのだ。弓で放った矢の先端に火薬が仕込まれていて,その破壊力たるや。
 戦車にもヘリコプターにも屈することがない。「知恵と力と勇気の子」なのだ,スーパージェッターなのだ。

● ランボーはこの3作目で完結と見ていいのだろう。20年後に「ランボー 最後の戦場」がシルベスター・スタローンの主演・監督・脚本で出るのだけれども,完全なる別作でしょ,たぶん。これもAmazonプライムで見ることができるので,明日にでも見てみようと思うけど。
 とまれ,この3作。明日限りでAmazonプライムでは見ることができなくなる。ギリギリ間に合ってラッキーだったなぁと思いますよ。

2021年10月28日木曜日

2021.10.28 ランボー 怒りの脱出

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● 「ランボー:ファーストブラッド パートⅡ(怒りの脱出)(字幕版)」(1985年 アメリカ)。ランボーの2作目。
 服役中のランボーが特赦と引き換えに極秘任務を行うことになる。「その任務とは,戦時中ランボーが脱走したベトナムの捕虜収容所付近に潜入し,戦後10年以上が経過した今なお囚われている戦争捕虜の証拠写真を撮影して帰ること」。
 ところが,その作戦の司令官および配下の軍人たちは,議会に対して形ばかりのエクスキューズを作ればよいという,極めて官僚的というか,やる気がないというか。そこで,ランボーの痛快極まる大暴れが始まる。

● なので,ここでのランボーは 007 のジェームズ・ボンドに立場的には近づく。国のエージェントになるわけだから。
 しかし,ボンドの洒落っ気やユーモアやエレガンスはなし。ランボーはとにかく無口。熱はうちに秘めて表に出さないタイプ。人付合いがそもそも好きじゃないっぽい。
 戦争体験とアメリカに帰還してからの仕打ちで,そういう性格に変えられたという設定なのだが。

● 第1作と違うのは,女性情報員コー・バオと共に任務を遂行することだ。つまり,1人じゃない。彼女との交情がランボーにはずいぶん救いになったろう。見ている側にもこれは救いになる。
 ランボーの理解者はトラウトマン大佐ただ1人だったのが,今度はもう1人増え,それ一緒に命がけの任務にあたる女性なのだから,ランボーの閉ざされがちな心に陽がさしたに違いない,と。

● コー・バオを演じたのはジュリア・ニクソン。東洋的な顔立ちで,ひょっとして日本人のハーフかとか思っちゃったんだけども,シンガポールでイギリス人の父と中国人の母の間に生まれたそうだ。
 コー・バオ役が彼女の映画デビューであったらしい。

● 舞台はベトナムなのだが,実際の撮影はメキシコで行われた。
 さてさて,次のランボーはどんなことになるのか。続けて見ることにする。

2021.10.27 ランボー

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● 「ランボー(字幕版)」(1982年 アメリカ)。原題には「First Blood」が付く。
 シルベスター・スタローンの主演映画は,「ロッキー」にしろ,この「ランボー」にしろ,シリーズ化する。
 「ロッキー」も「ランボー」も,どれかひとつは映画館で見ているはずなのだが,40年前のこととあっては,それがどれだったのかは憶えていない。少なくとも1作目のこの映画ではない。

● この役を演じる俳優がシルベスター・スタローンになった経緯については,ウィキペディア教授が丁寧に説明してくれているが,普通のファンにとってはあまり重要なことではない。
 が,シルベスター・スタローンがかなり危険なシーンも自分で演じ,そのために「崖から落ちるシーンでは肋骨など4箇所を骨折。また,本作撮影後にはスタローンが入院したため,自身が監督を務めた「ロッキー 3」の編集作業が遅れ,劇場公開の延期を余儀なくされた」ことは知っておいていいかもしれない。

● 「『ベトナム戦争によって負ったアメリカの傷』が描かれている」。したがって,「非常に重いテーマの作品となっている」。
 OO7 シリーズを見たあとにこれを見たので,なおさらそう感じるのだとも思うのだが,OO7 のジュームズ・ボンドは国家権力のエージェントだ。しかも,殺人を公に許可されている。美女,美食,カジノ,タキシードが OO7 のアイコンにもなっている。
 一方,ランボーは徒手空拳だ。山羊の吐瀉物を食べることもあるのだ。どちらを魅力的に描けるかとなると,どうやら後者らしい。

● アクションシーンの迫力も OO7 に勝るとも劣らない。当然,2作目以降も見ていくことにしたいが,急がないといけない。
 明後日にはプライム対象から外れてしまうようだからだ(「見放題が終了間近の映画」に該当)。いずれまた,プライム対象になるのだろうけれども,その “いずれ” を待ちたくないので。

2021年10月27日水曜日

2021.10.27 ネバーセイ・ネバーアゲイン

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● 「ネバーセイ・ネバーアゲイン(字幕版)」(1983年)。Never Say Never Again は,二度と御免だとは言わせない,というくらいの意味だろうか。
 「ショーン・コネリーが華麗に “ボンド復活” を遂げた幻の 007番外編」というのだが,ショーン・コネリーがボンドを演じた最後の作品「ダイヤモンドは永遠に」は1971年だから,その12年後ということになる。

● さすがに,お爺ちゃんになったなという印象は免れない。それでもちゃんとボンドなのはさすがというべきなのか。まぁね,お爺ちゃんといっても53歳だったんだけど。
 同じ年にロジャー・ムーアが「オクトパシー」でボンドを演じている。このとき,ムーアは56歳のはず。

● 番外編になったについては,著作権の争いをはじめ,色々とあったかららしいのだが,監督はアーヴィン・カーシュナー。
 ボンドガールにあたるのは,ドミノのキム・ベイシンガー。悪役のファティマを演じたバーバラ・カレラも魅力的。

● 展開もテイストも 007 の本編と同じ。ただし,“ボンドのテーマ” は流れない。

2021年10月26日火曜日

2021.10.26 ダイ・アナザー・デイ

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● 「ダイ・アナザー・デイ(字幕版)」(2002年)。1962年に第1作が公開された 007 シリーズが21世紀まで続くことになった。21世紀になって初めての 007 作品。監督はリー・タマホリ。彼もまた,監督したのはこの1作だけだ。
 ウィキペディア教授の説明によれば,「シリーズ40周年通算20作を記念して作られたダブルアニバーサリー作品である。ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドを演じた最後の作品である」。

● 今回のボンドガールは,ボンドと一緒に事件解決に奔走するジンクス(アメリカ国家安全保障局の諜報員)を演じたハル・ベリー。任務に就くときの凛々しい表情はピアース・ブロスナンのボンドに数倍する。といっても,その凛々しさを出しすぎないのが,ジェームズ・ボンドの味なのだろう。
 話の展開上,Mが前作に続いて軽率な行動を取る。もっとちゃんと調査しなきゃダメでしょと言いたくなるよね。この軽率の影響は大きいよ。

● 姿が見えなくなる車が登場。レーダーに感知されないとかじゃなくて,すぐそこにあるのに肉眼で見えないっていう。これも 007 だねぇ。
 北朝鮮が舞台になるシーンがあるのだが,もちろん北朝鮮で撮影ができるはずもなく,イギリス南部のハンプシャーにある陸軍の軍用地を使って撮影したらしい。
 主題歌「Die Another Day」はマドンナが担当。曲を作り,歌ってもいる。

● さて,これで過去の 007 シリーズはすべて見たことになる。すでにだいぶ忘れていて,一部のシーンを見せられて,それがどの映画だったが当ててみろと言われても,当てる自信はまるでないけれども,ともかく全部見た。
 最初に見た「カジノ・ロワイヤル」だけは吹替版だったので,字幕版で見直してみるかとも思うのだが,そこまでスクエアにならんでもよかろう。

● あとは,現在公開中の最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」を見るかどうかだけど,見るしかないでしょという気分。前から見たいと思っていた 007 シリーズの全作品をAmazonプライムで見られたのだから,そのお礼もしたいしね。
 って,Amazonプライムは年会費を払っているんだから,お礼をする必要はないんだな。007 シリーズを映画館の大きなスクリーンで見たことは一度もないので,ちょうどいい機会だ。明日にでも見て来よう。


(追記 2021.10.27)

● TOHOシネマズで「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」を見るために,ベルモールに来た。15:30からのはずなので,それに合わせて時間を調整した。が,その時間には上映されないのだった。
 今からだと20:30までない。さすがに待てないし,それを見てしまっては帰る手段がなくなってしまう。 

● 1週間前のデータで動いてはいけない,必ず当日に確認せよ,ってことだね。スマホで簡単に確認できるんだから。
 っていうか,曜日によって上映スケジュールが違うっていうのは,常識なんですか。すごくフレキシブルになっているんだね。

● さて,どうするか。「マスカレード・ナイト」はすでに見ている。他に見たい映画はない。
 というわけで,虚しく帰還。時間をムダにした感がハンパない。誰が悪いのでもなく,原因は自分にあるんだけどね。

● いや,毎日,それ以上の時間を捨ててしまっているんだけども,物理的に移動してきたのに目的物がじつはなかったというのだから,けっこうな徒労感を感じるのは仕方がない。
 で,この映画を見るためにもう一度出直すか。わが家からここまでは,車を運転して来るなら20分程度で着く。近いのだ。が,目下わけあって車が使えない。電車とバスを乗り継がないといけない。となると,けっこう遠い。

● そうまでしてもう一度見に行くか。何とも言えない。

2021年10月25日月曜日

2021.10.25 ワールド・イズ・ノット・イナフ

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● 「ワールド・イズ・ノット・イナフ(字幕版)」(1999年)。原題は「The World Is Not Enough」。イナフは Enough ってことね,念のため。
 監督はマイケル・アプテッド。彼の監督作品もこの1作のみ。

● 今回はアクションではなく,推理小説的な展開で魅せる。犯人は誰だ?,的な。
 ただし,推理の手がかりは与えられないで,唐突に,え,そういうことだったの,という展開を見せる。

● ボンドガールはエレクトラのソフィー・マルソー。が,ボンドと対立するボンドガールはシリーズ唯一でしょ。
 クリスマス・ジョーンズ博士のデニス・リチャーズをボンドガールにした方が適当だったような。いや,本作のボンドガールは2人ということになるんだろうか。

● ピアース・ブロスナンのボンド,いいんじゃないですかねぇ。ダニエル・クレイグとどっちがいいかっていう話じゃないですか。
 ダニエル・クレイグはだいぶ禁欲的な,ピューリタン的なボンドになっているから,このあたりが好みの分岐点になるのかもね。

2021年10月24日日曜日

2021.10.23 トゥモロー・ネバー・ダイ

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● 「トゥモロー・ネバー・ダイ(字幕版)」(1997年)。ピアース・ブロスナンのボンド2作目。
 監督はロジャー・スポティスウット。彼の監督作品はこの1作だけ。

● ソ連は崩壊し,東西冷戦は消滅しているので,冷戦を背景にした舞台設定はできない。今度は中国とイギリスを煽って第三次世界大戦を発生させようと暗躍するメディア王を登場させた。
 ちなみに,この年の7月1日に香港がイギリスから中国に返還されている。

● Mのジュディ・デンチがいい味。ダニエル・クレイグから見始めたのだが,そのときは少し違和感もあったんだけど,第1作から見てくると,歴代のMの中では,彼女が最も印象的。
 今回のボンドガールは中国の安保隊員ウェイ・リン(ボンドと協力してメディア王カーヴァーを壊滅させた)を演じたミシェール・ヨー。中国系マレーシア人であるらしい。
 が,カーヴァーの妻でありながら,ボンドに協力して殺されるパリスを演じたテリー・ハッチャーをボンドガールに認定(?)してもいいくらいだね。

● 舞台のひとつにベトナムのサイゴンが出てくるのだけども(劇中ではホーチミンという地名は使われていない),実際にはタイのバンコクで撮影したらしい。そうと知って見れば,なるほどこれはタイだよなぁ,と。
 ベトナムにもタイにも行ったことはないんだけどさ。

2021年10月23日土曜日

2021.10.22 ゴールデンアイ

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● 「ゴールデンアイ(字幕版)」(1995年)。5代目ボンドのピアース・ブロスナンの初登場作。かれは本作を含めて4作に登場する。
 監督はマーティン・キャンベル。2006年の「カジノ・ロワイヤル」も監督している。
 タイトルの「ゴールデンアイ」とは兵器に付けられた名前。

● 歴代のボンド役で誰が一番かというのが,この映画のファンの間では話のネタになる。ショーン・コネリーから見ているオールドファンはショーン・コネリーが一番だと言い,ダニエル・クレイグから見始めて,DVDでかつての「007」を見た新しいファンは,ダニエル・クレイグがいいと言うのだろうと,単純に考えていた。最初に接したボンドが印象に残るものだ。
 ぼくはダニエル・クレイグから入ったので,やはりダニエル・クレイグかなぁと思っていたんだけれども,ピアース・ブロスナンもかなりいいですよ。本当にジェームズ・ボンドがいたとしたらこんな男だったのではないか,と思わせる。彼の何がそう思わせるのかはわからないけど。

● Mがジュディ・デンチ。彼女はここからの登場だったのか。たしか「スカイフォール」で亡くなるのだが,7作にわたってMを務めたのだな。
 女性のM。存在感,あったもんねぇ。映画の味を決める要素のひとつになっていた。

● ボンドガールはロシアのプログラマーのナターリアを演じたイザベラ・スコルプコ。低い声が印象的だったんですけど。
 ナターリアの同僚で優秀なプログラマー(ハッカー)のボリスが,トリックスターというのとは違うけれども,まさかという重要な役割を果たす。ユーモラスな,しかし一番の悪人かねぇ。演じたのはアラン・カミング。憶えておきたい俳優だ。

● この頃は東西冷戦が終わっていた。それはこの映画にも反映される。
 今回,ボンドが立ち向かう相手は国際犯罪組織「ヤヌス」。そのヤヌスの首領はボンドと一緒に任務を遂行していたときに死んだはずの同僚(MI6所属のエージェント)006だったという設定。

● 前作の「消されたライセンス」も面白かった。が,今回はそれ以上に楽しめたかも。ピアース・ブロスナンのジェームズ・ボンド,あと3作,どんなのを見せてくれるのか,楽しみだ。

2021年10月22日金曜日

2021.10.21 消されたライセンス

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● 「消されたライセンス(字幕版)」(1989年)。原題は「Licence to Kill」。殺人許可証の意。
 ボンドがその許可証を取り消された状態で現場に赴くという設定。

● 007シリーズの中でもかなり面白かった。ぼくにはそう思えた。ひとつには敵役が魅力的だったからだ。
 テレビアニメ「ワンピース」でもクロコダイルが登場していた数回が最も面白かったのと同じ理屈だ。その敵役サンチェスを演じたのはロバート・デヴィ。

● ボンドガールはパメラ(CIAのパイロット)を演じたキャリー・ローウェルなのだが,ルペのタリサ・ソトも第2のボンドガールで,若い2人が鞘当てをする中でやにさがっている中年のオッサンがボンドのティモシー・ダルトンという図式になる。
 最高に羨ましい立ち位置ということね,見てる分には。

● エンドロールで James Bond will return と表示されるのだが,次にボンドが戻ってくるのは6年後。バブル絶頂の浮かれポンチだった日本人が,バブルが弾けて塗炭の苦しみ(不景気)にあえぐ時期になっている。
 5作連続で監督を務めたジョン・グレンも本作が最後。ボンド役も次作からピアーズ・ブロスナンに交替する。その他,毎回登場するMやマニーペニーを演じる俳優も交替する。

● 007シリーズも残り4作になった。だんだん名残惜しさが出てきましたよ。

2021年10月21日木曜日

2021.10.20 ブラック・ジャック ふたりの黒い医者

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● 「ブラック・ジャック ふたりの黒い医者」(2005年)。Amazonプライムで見られる「ブラック・ジャック」はテレビ放送のアニメを除くと,「ブラック・ジャック 劇場版」(1996年)と本作の2本だけ。

● 浅いという印象を受けるんだが。劇中の登場人物の中のキーマンは若いロックなのだが,こういう途方もなく愚かな男を拵えないと物語が動き出さないというのは,何なんだ? っていう感じがしてね。
 それとも,もうひとりの黒い医者がじつはナイスガイだったというオチを作るための,ロックは噛ませ犬なんだろうかな。

● 劇場上映では短編のアニメーション「Dr.ピノコの森の冒険」が併映されたらしい。こちらもAmazonプライムで見れるので,見ておきたい。

2021年10月20日水曜日

2021.10.20 リビング・デイライツ

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● 「リビング・デイライツ(字幕版)」(1987年)。4代目ボンドのティモシー・ダルトンが登場。ロジャー・ムーアのボンドよりだいぶ若くなった。女あしらいが下手になったようにも見える。
 シリアスな展開が続くので,そういう場面が少ないということ。監督は変わらないのだが,そのジョン・グレン監督がお茶らけユーモアを封印したんだろうか。

● Mの秘書役マネーペニーもキャロライン・ブリスになって,ググッと若返った。ボンドガールはカーラを演じたマリアム・ダボ。しっかり痩せている。

● 飛行機からぶら下がっての格闘シーンが第1の見せ場でしょう。どうやって撮っているんだろう。こういうシーンがボンドシリーズの真骨頂で,これまでにも何度もあった。
 それでもアクションシーンはダニエル・クレイグになってからの方が迫力がある。撮影技術の進歩によるのか,予算的なものなのか,俳優の素養なのか,素人には判別がつかないのだが。

● ソ連の基地があるアフガニスタンで,ボンドが対ソ・レジスタンスのゲリラと一緒にソ連の基地を襲うシーンがある。アフガニスタンはこんなところだったのかと思いかけたのだが,当時は実際にソ連軍がアフガニスタンを支配下に置いていた。
 さすがに,そこで撮影できるはずもなく,アフリカのモロッコで行われたらしい。

● 冒頭に流れる「ジェームズ・ボンドのテーマ」を You Tube で効いている。エレクトーンではなく,ギターが入ったオーケストラの演奏で聴くのが吉。
 ウォークマンに入れておきたくなった。ネットで買えるんだろうけど,CDでと考えてしまう。昭和チックだろうか。

2021年10月19日火曜日

2021.10.18 美しき獲物たち

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● 「美しき獲物たち(字幕版)」(1985年)。ロジャー・ムーアがボンドを演じた最後の作品。
 このとき「ムーアは撮影時57歳であり,現在においてもボンドを最高齢で演じた俳優である。このため,ほとんどのアクションシーンにスタントマンを使用していた」とは,ウィキペディア教授の解説。

● また,「ロイス・マクスウェルがマニーペニーを演じた最後の映画でもある。本人が「もう限界」と降板を希望した」らしい。
 次作から,重要な役柄が代わることになるんですな。

● ボンドガールはステイシー・サットンを演じたタニア・ロバーツ。言わずもがなだが,スタイル抜群。
 存在感があったのはメイデイのグレース・ジョーンズ。「私を愛したスパイ」と「ムーンレイカー」にジョーズ役で登場したリチャード・キールにあたる異形の役柄なのだが,さすがにアメリカは俳優の個性の強烈度が日本とは違うようだ。

● ところで,邦題を「美しき獲物たち」としたのはどういうわけだろう。原題は「A View to a Kill」で,この方が内容を表している。
 直訳したのではちょっとエゲツないということであっても,「美しき獲物たち」では抽象度が高すぎて,何のことやらわからない。

● 最新作の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が映画館で上映中だ。それがあるので,AmazonプライムでもU-NEXTでも,これまでのボンド作品のすべてを見られるようにしたわけだろう。
 今日で24作のうち18作を見たのだが,最新作を劇場で見たくなったかというと,これがどうも。いや,おそらく見に行くと思うのだけれども,ぜひにという気持ちにはなっていない。

2021年10月18日月曜日

2021.10.17 ブラック・ジャック 劇場版

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● 「ブラック・ジャック 劇場版」(1996年)。原作は手塚治虫の漫画。「週刊少年チャンピオン」の1973年11月19日号から連載開始。
 懐かしい漫画だ。大学時代は,大学の近くにあった喫茶店(漫画喫茶なんてのは影も形もなかった)に入りびたって,この漫画を読みふけっていた。あと,「少年マガジン」の柳沢きみお「翔んだカップル」とかね。圭ちゃん,可愛かったよね。

● スポーツや音楽,美術,科学などいろんな分野で「超人類」たちの素晴らしい活躍が注目される事態になったが,その超人類たちが,多臓器不全で次々に命を落としていく。
 その謎を解くべく,ブラックジャックが立ちあがる。大雑把に言えば,そういう物語。

● 大企業の「陰謀の魔の手が,真相を突き止めようとするブラック・ジャックに伸びる…」というわけなのだが,まさかこういうアニメが,「陰謀論」にコトンと傾いてしまう “小さい脳症候群” 患者を生む元になったということではあるまいね。
 まぁ,無関係でしょうね。ユダヤ陰謀論とか,愚にもつかないのが大昔からあるもんね。

● 社会派の要素を入れると,すぐに古くなるというのは免れないんでしょうねぇ。ギャグは古びないけれども,風刺や批評は時代に依拠するものだから,時代が古くなると一緒に古くなっていくしかない。

2021年10月17日日曜日

2021.10.17 オクトパシー

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● 「オクトパシー(字幕版)」(1983年)。前作「ユア・アイズ・オンリー」に比べると,コミカルに戻ったというか,ロジャー・ムーアのボンドらしくなったというか。
 とはいえ,列車や飛行機での格闘シーンなど,ボンドシリーズならではの見どころは多い。

● 今回のボンドガールはオクトパシーのモード・アダムス。ウィキペディア教授によれば,「当時38歳とボンドガールの「最高齢を更新」した」。
 また,1974年の「黄金銃を持つ男」では,ボンドの「敵であるスカラマンガの愛人,アンドレア役で出演」している。

● 終盤でオクトパシーの親衛隊の美女軍団がビシバシと活躍する。「アマゾネス」の影響を受けてのものかと思ったんだけども,「アマゾネス」の公開は1973年とはるか以前だった。

● 「水戸黄門」と同じで,最後は必ずボンドが事件を解決することになっている。という意味では安心して見ていられるわけだが,この頃の 007 は特にその感が強い。ロジャー・ムーアのキャラにもよるだろうか。
 ダニエル・クレイグのボンドになると,アクションもストーリーの展開もかなりシリアスで,最後はボンドが解決するというのを忘れることがあったのだが。

2021.10.16 ユア・アイズ・オンリー

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● 「ユア・アイズ・オンリー(字幕版)」(1981年)。監督はルイス・ギルバートからジョン・グレンに交替。
 ジョン・グレンはこれから5作連続で監督を担当し,監督としてはボンドシリーズ最多出場となる。

● 前作の「ムーンレイカー」はボンドシリーズとしてはいささか異色の宇宙編。いくらジェームズ・ボンドでもここまでは無理だろうと言いたくなる荒唐無稽の展開だった。
 今回は正気に戻ったというか,雪山や海中でのバトル,その道のプロでも難しいのではないかと思われる登攀でのアクションシーンで画面をつないでいる。それから,今回はお色気も少なめ。
 まだ東西冷戦の時代なので,ソ連と西側の対立が背景になっている。

● タイトルの「ユア・アイズ・オンリー」は,劇中の字幕で「読後焼却すべし」と訳されていた。上手いなと思った。

● ボンドが記憶に基づいて完璧なモンタージュを再現する。と,それをコンピュータが照合して,それが誰なのかがわかってしまう。各国が情報を出して,犯罪者の顔写真をすべてデータベース化しているのだが,そうだとしても顔の照合をコンピュータがするというのはすごい。この時点ではSFに属することだったはずだ。
 ポータブルな入力端末(ディスプレイ付きのキーボード)も登場する。1981年だと,日本でもワープロ専用機が登場してはいたけれども,現物を見たことがある人はごくごく少数だったろう。ぼくも知らなかった。

● 今回のボンドガールはメリナ・ハブロックを演じたキャロル・ブーケ。美貌と冷静さと頭の切れ味と素早い判断力を備え,ボンドの相棒としてはうってつけ。

2021年10月16日土曜日

2021.10.15 悪人

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● 「悪人」(2010年)。原作は吉田修一の同名小説。モントリオール世界映画祭に出品され,深津絵里が最優秀女優賞を受賞して話題になったことを記憶している。
 「人間の善悪を深くえぐる演出と豪華キャストによる究極のヒューマンドラマ」との触れこみで,実際,いい映画だと思うのだが,かすかに違和感もあって。

● 祐一(妻夫木聡)は,自分ではなく圭吾(岡田将生)の車に乗りこんだ佳乃(満島ひかり)を追尾してしまう。佳乃とは出会い系サイトで知り合って,お金を介在させている関係なのに。
 自首するつもりで警察署に来たのに,光代(深津絵里)に引き留められて逃避行に走ってしまう。
 要所要所で最悪の選択をしてしまう。この度し難い愚かさは何なのかという思いがまずある。

● 祐一は解体業の仕事をしている。給料はそんなにもらっていないだろう。しかし,3ナンバーの車に乗っている。
 運転しているときは憂さを忘れることができたのだろうし,運転が好きでもあったのだろうが,収入と乗ってる車が不釣り合いというところで,すでに愚かさの片鱗がある。
 カローラではイヤだったのだろうが,愚者の自己主張がほの見えて,これでは周囲と折合いを付けていくのは難しかろうと思わせる。こだわりは愚者の象徴だ。

 悲劇の母は愚鈍であって,それ以外ではあり得ない。祐一は何というか,救いのない人間なのだ。救いのない人間になったのは,祐一自身に原因があるのではないと思うのだが。
 光代という天使のような女性が祐一の前に現れるわけだが,これは人間が作った物語だからであって,現実世界でそんなことが起こるなんてあり得ない。

● 最後,光代の首を締めたのはどういうことなのか。光代を殺して自分も死のうとしたのか。光代が自分への思いを残さないようにするために,“悪人” を演じようとしたのか。
 後者なのだろうけれども,なぜそんなことを考えたのか,よくわからない。光代への思いだけで説明するのは難しい。

● 脇を固めている俳優陣がすごい。柄本明,樹木希林,井川比佐志,余貴美子,光石研,宮崎美子。監督(李相日)のやる気が見えるようじゃないか。
 音楽は久石譲が担当し,演奏は東京ニューシティ管弦楽団。主題歌は福原美穂「Your Story」。

● 明日にもAmazonプライム対象から外れてしまうので,今日のうちに見ておかなければと思って見始まったのが正直なところなのだけど,けっこう重い展開で,一気に最後まで見ることができなかった。
 You Tube でJR東海のクリスマス・エクスプレスのCMを見て,気分を立て直したりした。バブル真っ盛りの1988年,深津絵里15歳のとき。

2021年10月14日木曜日

2021.10.14 響 -HIBIKI-

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● 「響 -HIBIKI」(2018年)。原作は柳本光晴の漫画「響-小説家になる方法』。
 主演は平手友梨奈(欅坂46)。脇を北川景子,小栗旬らが固める。

● 15歳の天才少女,鮎喰響が巻き起こす周囲との軋轢や新たな発火。それらがテンポよく展開していって,まずもって退屈しない。「自分の信じる生き方を絶対曲げない。世間の常識に囚われ,建前をかざして生きる人々の誤魔化しを許すことができない」響を平手友梨奈が堂々と(つまり,臆することなく)演じている。
 リアルにこういう子がいたら,発達障害のレッテルを貼られるだろうけれども,映画では小気味よく個性を発揮していく。目には目を,歯には歯を,という感じで。

● 響はパソコンではなく,原稿用紙に鉛筆で書いていく。あの鉛筆の削り方はどうしているんだろう。鉛筆削りじゃないと思うんだが,かといってナイフを使ったんじゃああいうふうにはならないよな。
 と,どうでもいいようなことが気になっている。

2021.10.13 ムーンレイカー

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● 1962年に第1作「ドクター・ノオ」が公開されて17年,11作目は「ムーンレイカー(字幕版)」(1979年)。監督は前作「私を愛したスパイ」に続いて,ルイス・ギルバート。
 ウィキペディア教授によると,「ムーンレイカー」とはバカという意味のイギリス英語の古典的隠語。元々は「水面に写った月(ムーン)を熊手で掻き寄せよう(レイカー)という馬鹿な真似をしたイギリスのウィルトシャー州の人」のことを指す言葉だったらしい。
 が,この映画のムーンレイカーはスペースシャトルに付けられた名前。

● 1977年の「スター・ウォーズ」の成功は衝撃的だったようだ。世界的なSF映画ブームをもたらした。007も宇宙を舞台にすることになった。「そのため,ボンドの数多い冒険の中でも最も荒唐無稽なものとなった」というのも,ウィキペディア教授の説明。
 しかし,この荒唐無稽さは毎回のことであって,あくまで程度の差にすぎない。

● オープニングで「ボンドがパラシュート無しで飛行機から突き落とされ,敵のパラシュートを奪い,ジョーズから逃げるシーン」があるのだが,この撮影では「CGはおろかVFXすら使用しておらず,全て実写で撮影」したという。
 嘘だろと思った。もちろんスタントがやっているんだろうけど,カメラマンがね。想像を絶しますよ。

● 宇宙に舞台が移る前は,イタリアのヴェネツィア,次いでリオデジャネイロでのロケ。毎回のことだが,サービス満点の映像になっている。イグアスの滝やアステカの遺跡も見ることができる。
 今回のボンドガールはグッドヘッド博士のロイス・チャイルズ。劇中のグッドヘッド博士は歴代のボンドガールの中で最も精悍な職業レディだ。

2021年10月13日水曜日

2021.10.12 私を愛したスパイ

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● 「私を愛したスパイ(字幕版)」(1977年)。
 シリーズ10作目のこの映画は「世界中で大ヒットを記録したボンド映画でも屈指の超人気作」とのこと。ウィキペディア教授によると,「前作の2倍の1400万ドルの製作費をかけた超大作となった本作は,世界興行成績も前作の約2倍の1億8540万ドルとな」ったらしい。
 ただし,「1977年の映画は強豪がひしめき,「スター・ウォーズ」(7億9800万ドル),「未知との遭遇」(3億380万ドル),「サタデー・ナイト・フィーバー」(2億8540万ドル)に次ぐ第4位に留まった」。「サタデー・ナイト・フィーバー」はこの年だったのか。

● 監督は「007は二度死ぬ」以来のルイス・ギルバート。ガイ・ハミルトンが監督した前作「黄金銃を持つ男」と同様に,コミカルなドタバタアクション映画という趣。
 潜水艦にもなる自動車が登場する。海に潜ったときに,どうやって酸素を供給していたのかは不明。

● エジプトのカイロなのに,大きなテントが登場する。数人の美女が侍っている。そこに,ベドウィンの格好をしたボンドが入っていく。アラビアンナイトか。サービス精神の発露なのだろうねぇ。
 迎えた友人との会話によって,ボンドがケンブリッジの卒業生であることが明らかになる。

● ボンドガールはロシアのスパイであるアニヤを演じたバーバラ・バック。このとき30歳か。芳潤な色気というか何というか,見事な体型です。

● この映画はひょっとすると,テレビの地上波放送で見ているかもしれない。最後のシーン,ボンドとアニヤがイチャイチャしているところを上層部スタッフに見られてしまうシーンに既視感があったので。
 が,そこ以外はまったく記憶に引っかかっていない。地上波を見ているときにザッピングしてて,たまたまそのシーンだけを見たのかもしれないけれど。

2021年10月12日火曜日

2021.10.11 黄金銃を持つ男

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● 「黄金銃を持つ男(字幕版)」(1974年)。監督のガイ・ハミルトンの好みなのか,ドタバタコミカル映画になっている。
 だいたいが,黄金の銃で弾も純金というところで,クスリと笑えるではないか。その黄金銃を持つ男がスカラマンガという名前なのだ。英語圏でもスカラマンガという名前はコミカルなのじゃないか。

● 今回のボンドガールはメアリー・グッドナイトのブリット・エクランドなのだが,歴代ボンドガールの中で最も三枚目キャラが濃いかもしれない。
 アメリカ南部の保安官(ペッパー保安官)のクリフトン・ジェームズが今回も登場して,賑わいを添えている。

● 車に翼を付けて空を飛ぶとか,かなりギャグっぽいシーンが今回も登場する。ガイ・ハミルトンはこういうのが好きなんだろうな。時代がそういうものを好んでいたんだろうか。ぼくはこの頃は高校生をやっていたんだが,さてそういう時代だったのかどうか,憶えてない。
 一方で,アクションシーンがない。ダニエル・クレイグのボンドを最初に見ているので,そういう印象になるのだろうとも思うのだが,このボンドだったら歳を取っても務まりそうだ。

● ロケ地は香港からバンコクに。撮影はペニンシュラの客室を使ってるのだと思うが,ペニンシュラはこうなっているのかと思って見た。バンコクのホテルはオリエンタルなのだろうけど,こちらはそもそも,ぼくは行ったことがない。
 日本でロケした「007は二度死ぬ」では国技館での本物の相撲が場面に取り入れられていたが,タイだとやはりタイ式ボクシングということですか。

2021年10月11日月曜日

2021.10.11 テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編

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● アニメ『鬼滅の刃』を多くの方にご覧いただく為,今後に向け,竈門炭治郎 立志編,遊郭編,それぞれと繋がるエピソードである無限列車編を,テレビアニメという形で繋ぎます。
 テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編は,10月10日(日)より全7話で放送致します。第1話は,煉󠄁獄杏寿郎が鬼殺隊本部を旅立ち無限列車へと向かう道中の任務を描いた完全新作エピソード。
 第2話~第7話は,無限列車での任務を,約70カットの新作追加映像と新規追加BGM,完全新作予告編,新主題歌映像と共に描きます。劇場版,テレビアニメ,どちらの「無限列車編」も,お楽しみいただければ幸いです。

● ということだそうだ。それをAmazonプライムでも見れるらしい。これはありがたい。CMを見なくてすむんだからねぇ。
 テレビ放送前に見ることはもちろん無理だろうけど,今日現在, 第1話「炎柱・煉獄杏寿郎」を見ることができる。煉獄さんが主役で,炭治郎の出番はなし。

● 正直,なぜこのアニメがこれほどの人気なのかはわからない。わからないけれども,こうして見てしまっている。


(追記 2021.10.18)

● 第2話「深い眠り」。劇場版の無限列車編では省略されたところが,丁寧に,というか秩序だって描かれるので,こういうふうにつながるのかと安堵できるというかね。
 今回は炭治郎が家族が鬼に殺される前の幸せだった頃の夢に入っていく。深く夢に入っていくと,現実に戻れなくなる。その間に精神の核を破壊されると廃人になる。
 しかし,リアルな夢と正真正銘のリアルに何ほどの違いがあるか。幸せな夢の中で死ねるのなら,死に方としては最高だろうよ,とも思う。

(追記 2021.10.25)

● 第3話「本当なら」。本当なら,夢の中と同じように,こうして家族と暮らせていた。刀など持つことなく,ここで炭を焼いて。
 幸せな夢の中にいて,これは夢だと炭治郎が気がつく過程が描かれる。家族をおいて1人で家を出る炭治郎。
 これだけ丁寧に描いてくれると劇場版は何だったのかなという気もしてきちゃう。いや,総集編としての劇場版を先に上映したのは,正解(興行的にも大成功)だったと思うんだけどさ。

(追記 2021.11.09)

● 第4話「侮辱」。十二鬼月の下弦の壱・魘夢の血鬼術で眠らされていた炭治郎が夢から覚め,魘夢に挑む。
 劇場版(総集編)を先に見ているから,この先どうなるか,どういう映像が出てくるか,それはあらかたわかってしまっている。ネタをばらされている。ひとつめの山はもうすぐ越える。
 ここでの前提は家族の強固な絆。前提からしてフィクションなのだが,フィクションとわかっていながらも信を置きやすいものなのでしょうね。

(追記 2021.11.18)

● 第5話「前へ」。煉󠄁獄さんも善逸も伊之助も夢から覚め,炭治郎と伊之助は魘夢の頚を見つけ,ついに魘夢が倒される。
 魅力的なキャラクターだったな。声優の平川大輔さんの功績もあるんでしょうねぇ。

(追記 2021.11.24)

● 第6話「猗窩座」。魘夢を倒したら上弦の鬼が登場。原作を読んでいる人はもちろん,劇場版を見ている人も,この先がどうなるのかは知っている。
 しかし,この無限列車編のメインは魘夢 vs 炭治郎の戦いだ。メインが終わった後にこういう展開か。

(追記 2021.11.30)

● 第7話「心を燃やせ」。煉獄杏寿郎,死す。ここは泣くところですよね。
 今回のテーマはノブレス・オブリージュ。杏寿郎の母親がわかりやすく視聴者に諭す。強く生まれたのは弱き者を助けるためです,と。
 鬼殺隊を率いる産屋敷耀哉が自分もう長くはないと呟くところで,無限列車編は終わる。一族から鬼舞辻󠄀無惨を生み出してしまったので,産屋敷一族は代々長く生きることはできないという設定になっているのだけど,自分が生きてる間に方をつけるという決意表明ですかねぇ。

2021年10月8日金曜日

2021.10.08 ジェームズ・ボンドとして

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● 「ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドとしての15年間の軌跡を率直に振り返る。「007」のプロデューサーであるマイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリと対談,未公開映像を交えつつ,クレイグが自身の思い出を語る」。47分のドキュメンタリー(といっていいんだろうか)。
 最新作「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」に誘導するためのプロモーション動画でもあるわけだろうが,これ単体でも面白い。

● ダニエル・クレイグが6代目ボンドに抜擢されることが決まったときの,映画ジャーナリズムやファンの反発。これはもうお約束のお家騒動のようなもので,大衆はもとより,場の中心近くに位置している人でも,現在と近未来は見えないものだということ。見えてないくせに声高に語る。
 大衆がそうであるのは仕方がないが,業界の内部にいる人間の多くもそうなのだね。

● それを跳ね返して,第1作の「カジノ・ロワイヤル」が絶賛を浴びた。次の「慰めの報酬」では脚本家がストライキを起こしたらしい。
 その理由や経緯については,ダニエル・クレイグもバーバラ・ブロッコリも多くを語らないのだが,そんなことがあったらしいのだ。で,撮影は見切り発車で開始した由。

● 「スペクター」ではダニエル・クレイグが足を骨折するという大怪我をした。が,それをおして撮影を続けたらしい。なぜ歩けるのか不思議だと医者に言わせる状態で,やりきったということ。
 多少は美談仕立てになっているのかもしれないとしても,役者魂ここにあり,じゃないですか。それくらいの激しいシーンがたしかにあるもんね。というか,そういうシーンのオンパレードだ。

● 最新作がお座敷に出るおかげで,過去の全作品をAmazonプライムで見ることができる。もちろん全部見るつもりでいるのだが,最新作を含む25作品のうち,3代目のロジャー・ムーアが7作品に,初代のショーン・コネリーが6作品に出演している。
 ダニエル・クレイグはそれに続く5作品。が,かつての「007」は1年に1作くらいの頻度で作成していたから,ロジャー・ムーアがボンドでいたのは12年,ショーン・コネリーは9年だ。ダニエル・クレイグは最長の15年。

● ぼくはまずダニエル・クレイグのボンドを「カジノ・ロワイヤル」から見て,ショーン・コネリーの第1作から順に見ているのだが,単純に第1作から見始めて,ダニエル・クレイグのボンドを後に残しておいた方が良かったかもしれないと思っている。
 まぁ,もう一度見ればいいだけのことだと思うんだけどね。

2021.10.08 ひとまずすすんだ,そのあとに

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● 「ひとまずすすんだ,そのあとに」(2015年)。「ひとまずすすめ」の続篇で,わずか18分の短い動画。
 といっても,18分でも見応えがあるというか,かなりの情報量になるというか。

● 逆に,2時間の映画を作るのはとんでもないことなのだなと気づく。途方もない情報量になる。それだけのものを用意しなければならない。
 20分ですむものを2時間に水増しするという蛮勇を振るえる業界人はいないだろう。そんなことをすれば一発退場で,敗者復活戦の機会は与えられない。観客にすぐバレるからだ。

● さて,主人公の花村美幸(斉藤夏美)は弟の結婚を機に,このままでいいのか的なブルーな日常に落ち込むわけだが,婚活が功を奏して,彼氏ができそうだ。少し明るくなったようで安心した。というところで終わる。
 のだが,このパターンが現実にあったら,危なっかしくて見ていられないだろうなぁ。無駄にもがいて,さらに沈んでいくことが多いんじゃないのかなぁ。

● この方向だけじゃないよねぇ。というより,なぜブルーになるのかきちんと自分に問うてみた方がいいと思う。それをしないで婚活に走るって,かなりダメなパターンじゃね?
 いや,主人公はちゃんとそこを通過して,そのうえでこの方向に踏み出しているのかもしれない。短い時間なので葛藤する場面がそんなにないのだが,そんなにない中できちんと自分に問うているのかも。

2021.10.07 ひとまずすすめ

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● 「ひとまずすすめ」(2014年)。30分の短い映画。ということは,商用映画ではないわけだろう。作ってる側も演じている側も,けっこう素人っぽい気がする。
 「ほぼ無名のキャスト&スタッフながら,日本各地の映画祭で上映されて人気を博したインディーズ映画が満を持して劇場公開」ということのようだ。

● 舞台は群馬県の藤岡市。主人公の女性は29歳。市役所の市民課戸籍係で働いている。5年間彼氏なし。父親と2人暮らし。が,弟の結婚宣言をきっかけに,このままでいいのかともがき出すというストーリー。
 「アラサーの独身女子の等身大の悩みを丁寧にすくい取る」とか「今後を左右する大問題に直面し,翻弄されていく」と言うんだけれども,婚活を始めてみたもののというところで終わる。

● 女性の20代は悩みに満ちているというのはしばしば聞く。男は40代で自分の行く末が見えてくる。会社で自分はどこまで行けるのか(行けないのか)。自分の人生はこの程度だったか。そこで後悔まみれになって,もがく人も出てくる。その自分を見切るという作業を,女は20代でやらなければならない。
 だから40代の男と20代の女はけっこう気が合うものだ,と。つまり,同じ悩みを悩んでいるから。人生に対する真剣度も似ているのかもしれない。

● 会社人生は人生の一部に過ぎない,あまり大げさに考えるな,とは,その年齢になってから気づくことなのであって,青壮年にそれを求めるのは無茶というものだろう。
 また,あまり若いうちにそういうことに気が行っているようでは,今に没頭できていないということになるかもしれない。つまり,真剣度が足りないという。

● ので,主人公の姿勢をぼくがどうこう言うのも何だか。
 ただ,正面から対峙してしまうと,たいていの場合,あまりいい結果を生まないように思う。正面から対峙≒真面目≒視野狭窄⇒いい結果がでない,という流れがあるようなね。

● どうせ時間が解決すると達観して,軽くいなすようにできれば,それが一番いいんじゃないのかなぁ。
 真面目がいい,真剣がいい,逃げちゃダメだ,はぐらかしちゃいけない。そういう態度は成熟度の低い子どものもの。
 そもそもが,悩むっていうのは,その対象に負けているっていうことであって。そこまで言ってしまうと,問題の基盤まで崩してしまうことになりそうだけど。

2021年10月7日木曜日

2021.10.07 トラさん-僕が猫になったワケ

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● 「トラさん-僕が猫になったワケ」(2019年)。原作は板羽皆の同名のマンガ。
 主演はを北山宏光(Kis-My-Ft2)。主題歌もKis-My-Ft2「君を大好きだ」。

● 高畑寿々男(北山宏光)は売れないマンガ家で描く気もなくて,奥さんのヒモのようなダメンズ。その奥さん(奈津子)に多部未華子。娘の実優が平澤宏々路。
 死んでしまった寿々男が猫の姿になって家族のもとに戻って・・・・・・という話。子役の平澤宏々路が熱演。多部未華子は言うまでもない。
 にしては,興行収益は2億円と振るわなかった。「ハートフル」なだけではなかなか観てもらえないんだろうか。

● ちょっと違和感があるんだよね。マンガなら自然に受けとめられるところが,実写だとさすがに展開の破天荒さが浮いてしまうのか。
 主人公に感情移入できないのもある。寿々男のダメぶりがまったくノビシロを感じさせないダメぶりで,こいつはもう一生このまんまだなと思わせるところがある。いったん死んだくらいで更生できるわけがないと思ってしまうわけだ。

● ので,最後に,人が変わったように漫画を仕上げてあの世に戻る場面にも,どうにもリアリティーがないのだ。奈津子が寿々男に思いを残しているところにも共感するのが難しい。
 要するに,寿々男が安っぽいバカなんだよね。もう少し造形のしようがあったんじゃないだろうか。

2021年10月6日水曜日

2021.10.06 シグナル100

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● Amazonプライムで見られる橋本環奈出演映画の最後の1本が「シグナル100」(2020年)。これ以外はすべて見ている(はず)。
 「クラスの生徒たちが担任教師によって特定の行為をすると自殺するよう,後催眠暗示をかけられたことで,生き残りをかけて極限状態に陥っていくサスペンス作品」というのがウィキペディア教授の説明。「デス・ゲーム」という言葉も使っている。

● 最後の1人になれば催眠は溶ける。その最後の1人になるのが樫村怜奈(橋本環奈)なのだが,最も神的な役割を果たすのが榊蒼汰(小関裕太)で,最も悪魔的な役割を果たすのが和田隼(瀬戸利樹)。
 結局,榊蒼汰と和田隼の対決のストーリーだ。催眠をかけた担任の先生(中村獅童)は精神破綻者以上の扱いはされていないように思う。

● 極限状態だからね,どんな展開もあり得ることになって,かえってストーリーテラーのフリーハンド度合は大きくなるんでしょうね。
 結末はやるせないものになるに決まっている。こういう映画って意外に賞を取ったりしやすいのかもしれないけれど,どうなんだろうかなぁ。

2021年10月5日火曜日

2021.10.05 死ぬのは奴らだ

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● 「死ぬのは奴らだ(字幕版)」(1973年)。3代目ボンドのロジャー・ムーアの初回作品。
 彼はこのあと7回にわたってボンドを演じる。ショーン・コネリーの6回を凌いで,歴代ボンドの中で最多出場。文字どおりの007。

● ところで,ロジャー・ムーアはこのとき46歳。ショーン・コネリーより3歳年上であるらしい。
 第1作の「ドクター・ノオ」のときにもボンド役を打診されたらしいのだが,テレビ番組で忙しく断っていたという。ウィキペディア教授の説明による。
 そのせい(つまり年齢)かどうか,ボンドがハードなアクションに挑むことは前作までより少ない。乱闘シーンでの動きも緩慢に見えるのは,気のせいか。

● ボンドは,これは今回に限らないのだが,ケアレスミスで窮地に陥ることが再三ある。そうじゃないと展開に起伏がつかないわけだが,監督のガイ・ハミルトンがそういうキャラクターを好んだのだろうか。
 ボンドガールはジェーン・シーモア。

● どうでもいいことなんだけれども,ぼくの小学生のときの出席番号が7。中学生のときは17。ので,7はラッキーナンバーだと勝手に思っていた。
 今回のコロナワクチン接種券の券番号が0000070777だったので,ワクチンはビンビン効いて,コロナからぼくを守ってくれるに違いないと思っている。ま,すべては偶然に過ぎないわけですがね。

2021.10.04 ダイヤモンドは永遠に

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● 「ダイヤモンドは永遠に(字幕版)」(1971年)。ボンドにショーン・コネリーが復帰。
 監督も「ゴールドフィンガー」以来のガイ・ハミルトン。その結果,何が変わったかというと,コミカルさが増した。
 設定の荒唐無稽さは原作にもあるものだろうか。宇宙空間からレーザー光線のようなものを発射して,地球の軍事施設をピンポイントで破壊するという。いくら何でも,それは無理だろう。

● 「ルパン三世」の実写版のような(「ルパン三世」の方が,こちらのアニメ版なのかもしれないが),車を傾けて片側の車輪だけで走るカーチェイス。
 アメリカ海兵隊(?)のヘリコプター攻撃。ビルの16階で細い線を張って,それにぶら下がって移動するボンド。手に汗を握るシーンも盛りだくさんなのだが。

● 日本が舞台になった「007は二度死ぬ」ではなくてもいい遊びが多すぎだと思ったんだけども,それは「007は二度死ぬ」に限らず,毎回同じなんですね。
 つまり,サービス精神の発露と捉えておけばいいものなのでしょうね。

● ボンドガールはジル・セイント・ジョン。現在,81歳。ちょうど半世紀前の映画ですからね。
 復帰したショーン・コネリーは,しかし,本作をもって退役。次作「死ぬのは奴らだ」から3代目ボンド,ロジャー・ムーアに代わる。

2021年10月4日月曜日

2021.10.03 女王陛下の007

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● 「女王陛下の007(字幕版)」(1969年)。2代目ボンドのジョージ・レーゼンビーが登場。
 彼はこの1作だけで,次作ではショーン・コネリーが再登板する。監督のピーター・ハントも監督作品はこの1作のみ。
 ジョージ・レーゼンビーは演技経験はなかったらしい。ボンド役は一度だけという約束で引き受けたようだ。

● アルプスの急斜面を滑空しながらのアクションシーンは迫力満点。麓に降りてきてからのカーチェイスも。ぼくが勝手に抱いていた007シリーズのイメージに近くなってきた。
 ボンドガールはダイアナ・リグ。ボンドと結婚式をあげたボンドガールは彼女だけでしょうね。

● Mの秘書で,ボンドとMの仲介をしているマニーペニーを演じているロイス・マクスウェルがいい味を出している。
 ダニエル・クレイグがボンド役になってからは,ナオミ・ハリスが務めていますね。

2021年10月3日日曜日

2021.10.02 春待つ僕ら

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● 「
春待つ僕ら」(2018年)。青春ドラマ。
 このとき23歳の土屋太鳳が高校1年生の役。違和感は全くない。わずかにあるっちゃあるんだけど,無問題。
 相手役に北村匠海と小関裕太。他に,泉里香,緒川たまき。土屋太鳳のクラスメート役の佐生雪は,今年の3月で女優を辞めたらしい。

● 主人公の春野美月(土屋太鳳)が女の子だと思っていたアヤちゃん(小関裕太)が,じつは男だったというのが,展開の起点になっている。劇中では高校生になったアヤちゃんを両性具有っぽく描いており,小関裕太がそれを上手く表現している。
 ひと頃,現実世界でもこのタイプの男子がもっと認知されて,広まって行くのかと思っていた。新宿2丁目が拡散するというのとはちょっと違うのだが,女っぽい男が受けるようになるのじゃないか,と。
 だが,どうもそういうふうにはならなかったですかね。

● 若いっていいなぁと思いますよ。こういうのはね,歳を取るとできなくなる。状況に恵まれてもできなくなる。仮にできたとしても,傍目には全く様にならないだろう。
 恋愛に伴う諸々のぎごちなさや異常行動(?)は,生殖期の初期にある若い男女が似合う。あたりまえだけどね。神様がそういうふうに人間を作っている。

● 命短し,恋せよ乙女,とはじつに言い得て妙であって,乙女に限らず,男にもあてはまる。恋なんていつでもできると思ってはいけないよ。
 恋愛するには恋愛能力が必要で,その能力は死ぬまで保持されるものではない。いずれ消滅する。意外に早いかもしれない。
 “黄昏流星群” は若いときの “恋” とは似て非なるものではないかと思っている。若い男女の異常行動は異常と捉えないようにするセンサーが全員に備わっているが,“黄昏流星群” の異常行動は単純に異常だ。

● 何が言いたいのかというと,チンタラ仕事してるくせに,男は仕事だなどとのたまって,色恋を下に見るがごときは愚の最たるものだということだ。
 かといって,追いかければ上手くいくというものでもないから,実地にしっかり勉強したまえ,諸君。っていうかさ,この分野では女子に色々と教えてもらうことだよ。

● 主題歌は “TAOTAK” が歌う「Anniversary」。“TAOTAK” とは土屋太鳳と北村匠海による音楽ユニット。
 ウィキペディア教授によれば,「Anniversary」は「桜井和寿(Mr.Children)とラッパー GAKU-MC によるユニット・ウカスカジーが2016年に発表した同楽曲をカバーしたもの」。

2021年10月2日土曜日

2021.10.01 スティーブ・ジョブズ 自由の精神

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● 「スティーブ・ジョブズ 自由の精神(字幕版)」(2010年)。49分のドキュメンタリー。
 アップル共同設立者のスティーブ・ウォズニアック,ジョブズをアップルから追放したジョン・スカリー,復帰後のジョブズからデザインにおいて盤石の信頼を得ていたジョナサン・アイブらが,ジョブズについて語る。

● 取りあげ方は好意的であり,肯定的だ。撮影の趣旨を知ってのことか,スカリーもすでに故人になっているジョブズを貶めるような発言はしていない。言ったけれどもオンエアされなかったというのではなく,言っていないのだと思う。
 撮影の趣旨を忖度したというよりも,スカリーにとっても,もう決着のついている出来事になったのだろうとも思える。

● Macintoshに憧れたことはあるが,結果的にWindowsユーザーを通してきた。スマホも最初からAndroidを使っており,これからもそうであり続けるだろう。
 アップル製品の魅力に鈍感なのだろうとも思うのだが,MacやiPhoneってそんなにいいのかとも思う。
 アップルが大事にしてきたもの。アップルの強み。その価値を感知できる水準に至っていないのだということにしておこうか。

● ちなみに,わが家では奥様はiPhoneとiPadを離さない。パソコンはWindowsだが(職場に合わせていたのだと思う),ほとんど使っていないようだ。
 iPadは2台持っていて(1台はミニ),2台とも頻度高く使っているようなのだが,そこもぼくとは違う。ぼくはスマホ1台,パソコン1台で完結。タブレットの使い途は浮かんで来ない。

2021年10月1日金曜日

2021.10.01 007は二度死ぬ

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● 007シリーズ5作目の「007は二度死ぬ(字幕版)」(1967年)。日本が舞台。
 日本がどう描かれているかは気になる。当時,日本が西洋人にどう映っていたのか,あるいは制作側が日本をどう見せたかったのか。

● ジェームズ・ボンドが日本に来てまず訪れたのは国技館。当時の横綱佐田の山が出演。ます席でちょこっと相撲を見て,ホテルに移動する。何のために国技館に来たのかはよくわからない。
 相撲を画面に入れるためなのだが,劇中での展開からは必要のないものだ。今回のボンドは時間が限られた中での任務ではあるんだけれども,けっこう暇そうなのだ。

● 次に行ったのはホテル。どこに泊まっているのかと効かれたボンドが「ヒルトン」と答えるシーンがあった。
 実際に当時のヒルトン,現在のキャピトル東急が使われていた。この地にヒルトンが開業したのは1963年だから,できて間もない頃に撮影したわけだ。

● そこで,日本でボンドをアシストするタイガー田中(丹波哲郎)と風呂に入る。湯女が何人もスタンバっている。このサービス,なかったわけじゃないよ,たしかにね。
 田中はボンドに「日本では男が先で女は後。イギリスでは違うのか」と言う。男にとっての桃源郷として,日本は描かれているわけだ。

● その昔,日本の男は世界では相手にされないが,日本の女は世界のどこへ行っても通用する,と聞いたことがあるのだが,その含意はこういうことだったのかと思った。
 これ,今でもあるのかもしれない。外国の阿呆な男たちは,日本女性は従順で自分を立ててくれると思っているのではないか。
 そこまでの阿呆はそのままにしておくしかないが,彼らも実際に日本に来てみれば,この世に桃源郷などないことを思い知るだろう。

● 今回の敵もスペクターのブロフェルド。が,日本の「大里化学工業」が関わっている。大里社長はブロフェルドの部下という設定。
 ボンドはその大里化学工業に赴くのだが,撮影に使われたのはニューオータニ。

● 東京はここまでで,次は神戸に移る。
 ボンドは田中によって日本人の格好をさせられ,忍者の訓練を受けることになる。しかも,日本女性と偽装結婚して日本人になりきって(ここのロケ地は鹿児島県坊津),敵のアジトがある島に渡る。
 これも意味がわからない。イギリスの秘密諜報員がいまさら忍者の訓練をしてどうなるのか。そんなことをしてないで,サッサと乗り込めばいいじゃないか。時間がないんだろ。しかし,そうも行かない大人の事情があったのだろう。

● ボンドは日本人っぽい顔と髪型になって(ここでのショーン・コネリーはかなり丁寧に日本人の所作を真似ていた),忍者の訓練を受けるのだ。
 柔道着の忍者や剣道着の忍者,袴をつけて日本刀を振り回す忍者など,いろんな忍者がいる。

● ボンドと偽装結婚したのがキッシー鈴木(浜美枝)。ボンドはキッシーの案内でアジトに近づくのだけれども,どういうわけかキッシーはずっと水着なのだ。昔はセパレーツと言ったんだっけな,要するにズロースビキニ。
 けれども,どう考えたって水着じゃない方が何かと動きやすいはずなのだ。
 というふうに,日本は描かれていた。今ならさすがにこういう描き方にはなるまいと思うのだが。

● ヘリコプターの戦闘シーンは迫力があった。が,この時期の「007」はアクション映画というよりも,お色気ありのコミカルありの,ときにバカバカしさありの,大人の総合娯楽映画といった色合いが濃いように思える。

● 今回のボンドガールは浜美枝の他に若林映子。ショーン・コネリーとの見た目の相性は若林映子の方がいいような気がした。
 若林が演じるアキが殺されて間もないのに,ボンドはキッシーとイチャイチャ始めるわけだ。ちょっとは喪に服せよ。そういう映画だってのはわかるんだけどさ。

● 丹波哲郎もこの頃は若かった。半世紀以上も昔なんだからね。
 駆けだしのチンピラ感もちょっとある。今で言うと佐藤健のような。ま,佐藤健とは違うんだけどさ。

● 丹波哲郎も若林映子も浜美枝も流暢に英語を喋るのだが,吹き替えているかな。どうだろ。
 丹波哲郎がここまで英語を操るとはちょっと思えないな。喋るとしてもカタカナ英語だろうという決めつけを持ってしまいがちだよ。