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2021年10月22日金曜日

2021.10.21 消されたライセンス

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● 「消されたライセンス(字幕版)」(1989年)。原題は「Licence to Kill」。殺人許可証の意。
 ボンドがその許可証を取り消された状態で現場に赴くという設定。

● 007シリーズの中でもかなり面白かった。ぼくにはそう思えた。ひとつには敵役が魅力的だったからだ。
 テレビアニメ「ワンピース」でもクロコダイルが登場していた数回が最も面白かったのと同じ理屈だ。その敵役サンチェスを演じたのはロバート・デヴィ。

● ボンドガールはパメラ(CIAのパイロット)を演じたキャリー・ローウェルなのだが,ルペのタリサ・ソトも第2のボンドガールで,若い2人が鞘当てをする中でやにさがっている中年のオッサンがボンドのティモシー・ダルトンという図式になる。
 最高に羨ましい立ち位置ということね,見てる分には。

● エンドロールで James Bond will return と表示されるのだが,次にボンドが戻ってくるのは6年後。バブル絶頂の浮かれポンチだった日本人が,バブルが弾けて塗炭の苦しみ(不景気)にあえぐ時期になっている。
 5作連続で監督を務めたジョン・グレンも本作が最後。ボンド役も次作からピアーズ・ブロスナンに交替する。その他,毎回登場するMやマニーペニーを演じる俳優も交替する。

● 007シリーズも残り4作になった。だんだん名残惜しさが出てきましたよ。

2021年10月20日水曜日

2021.10.20 リビング・デイライツ

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● 「リビング・デイライツ(字幕版)」(1987年)。4代目ボンドのティモシー・ダルトンが登場。ロジャー・ムーアのボンドよりだいぶ若くなった。女あしらいが下手になったようにも見える。
 シリアスな展開が続くので,そういう場面が少ないということ。監督は変わらないのだが,そのジョン・グレン監督がお茶らけユーモアを封印したんだろうか。

● Mの秘書役マネーペニーもキャロライン・ブリスになって,ググッと若返った。ボンドガールはカーラを演じたマリアム・ダボ。しっかり痩せている。

● 飛行機からぶら下がっての格闘シーンが第1の見せ場でしょう。どうやって撮っているんだろう。こういうシーンがボンドシリーズの真骨頂で,これまでにも何度もあった。
 それでもアクションシーンはダニエル・クレイグになってからの方が迫力がある。撮影技術の進歩によるのか,予算的なものなのか,俳優の素養なのか,素人には判別がつかないのだが。

● ソ連の基地があるアフガニスタンで,ボンドが対ソ・レジスタンスのゲリラと一緒にソ連の基地を襲うシーンがある。アフガニスタンはこんなところだったのかと思いかけたのだが,当時は実際にソ連軍がアフガニスタンを支配下に置いていた。
 さすがに,そこで撮影できるはずもなく,アフリカのモロッコで行われたらしい。

● 冒頭に流れる「ジェームズ・ボンドのテーマ」を You Tube で効いている。エレクトーンではなく,ギターが入ったオーケストラの演奏で聴くのが吉。
 ウォークマンに入れておきたくなった。ネットで買えるんだろうけど,CDでと考えてしまう。昭和チックだろうか。

2021年10月19日火曜日

2021.10.18 美しき獲物たち

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● 「美しき獲物たち(字幕版)」(1985年)。ロジャー・ムーアがボンドを演じた最後の作品。
 このとき「ムーアは撮影時57歳であり,現在においてもボンドを最高齢で演じた俳優である。このため,ほとんどのアクションシーンにスタントマンを使用していた」とは,ウィキペディア教授の解説。

● また,「ロイス・マクスウェルがマニーペニーを演じた最後の映画でもある。本人が「もう限界」と降板を希望した」らしい。
 次作から,重要な役柄が代わることになるんですな。

● ボンドガールはステイシー・サットンを演じたタニア・ロバーツ。言わずもがなだが,スタイル抜群。
 存在感があったのはメイデイのグレース・ジョーンズ。「私を愛したスパイ」と「ムーンレイカー」にジョーズ役で登場したリチャード・キールにあたる異形の役柄なのだが,さすがにアメリカは俳優の個性の強烈度が日本とは違うようだ。

● ところで,邦題を「美しき獲物たち」としたのはどういうわけだろう。原題は「A View to a Kill」で,この方が内容を表している。
 直訳したのではちょっとエゲツないということであっても,「美しき獲物たち」では抽象度が高すぎて,何のことやらわからない。

● 最新作の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が映画館で上映中だ。それがあるので,AmazonプライムでもU-NEXTでも,これまでのボンド作品のすべてを見られるようにしたわけだろう。
 今日で24作のうち18作を見たのだが,最新作を劇場で見たくなったかというと,これがどうも。いや,おそらく見に行くと思うのだけれども,ぜひにという気持ちにはなっていない。

2021年10月17日日曜日

2021.10.17 007 / オクトパシー

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● 「オクトパシー(字幕版)」(1983年)。前作「ユア・アイズ・オンリー」に比べると,コミカルに戻ったというか,ロジャー・ムーアのボンドらしくなったというか。
 とはいえ,列車や飛行機での格闘シーンなど,ボンドシリーズならではの見どころは多い。

● 今回のボンドガールはオクトパシーのモード・アダムス。ウィキペディア教授によれば,「当時38歳とボンドガールの「最高齢を更新」した」。
 また,1974年の「黄金銃を持つ男」では,ボンドの「敵であるスカラマンガの愛人,アンドレア役で出演」している。

● 終盤でオクトパシーの親衛隊の美女軍団がビシバシと活躍する。「アマゾネス」の影響を受けてのものかと思ったんだけども,「アマゾネス」の公開は1973年とはるか以前だった。

● 「水戸黄門」と同じで,最後は必ずボンドが事件を解決することになっている。という意味では安心して見ていられるわけだが,この頃の 007 は特にその感が強い。ロジャー・ムーアのキャラにもよるだろうか。
 ダニエル・クレイグのボンドになると,アクションもストーリーの展開もかなりシリアスで,最後はボンドが解決するというのを忘れることがあったのだが。

2021.10.16 007 / ユア・アイズ・オンリー

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● 「ユア・アイズ・オンリー(字幕版)」(1981年)。監督はルイス・ギルバートからジョン・グレンに交替。
 ジョン・グレンはこれから5作連続で監督を担当し,監督としてはボンドシリーズ最多出場となる。

● 前作の「ムーンレイカー」はボンドシリーズとしてはいささか異色の宇宙編。いくらジェームズ・ボンドでもここまでは無理だろうと言いたくなる荒唐無稽の展開だった。
 今回は正気に戻ったというか,雪山や海中でのバトル,その道のプロでも難しいのではないかと思われる登攀でのアクションシーンで画面をつないでいる。それから,今回はお色気も少なめ。
 まだ東西冷戦の時代なので,ソ連と西側の対立が背景になっている。

● タイトルの「ユア・アイズ・オンリー」は,劇中の字幕で「読後焼却すべし」と訳されていた。上手いなと思った。

● ボンドが記憶に基づいて完璧なモンタージュを再現する。と,それをコンピュータが照合して,それが誰なのかがわかってしまう。各国が情報を出して,犯罪者の顔写真をすべてデータベース化しているのだが,そうだとしても顔の照合をコンピュータがするというのはすごい。この時点ではSFに属することだったはずだ。
 ポータブルな入力端末(ディスプレイ付きのキーボード)も登場する。1981年だと,日本でもワープロ専用機が登場してはいたけれども,現物を見たことがある人はごくごく少数だったろう。ぼくも知らなかった。

● 今回のボンドガールはメリナ・ハブロックを演じたキャロル・ブーケ。美貌と冷静さと頭の切れ味と素早い判断力を備え,ボンドの相棒としてはうってつけ。