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2022年11月30日水曜日

2022.11.19 シン・ウルトラマン

Amazon Prime Video

● 今年の5月に映画館で見たばかり。こんなに早くAmazonプライムで見られるとは,ちょっと予想外。1年後だと思っていたからね。

● この映画のハイライトはどこかというと,長澤まさみが巨人化して登場するところ。お色気と笑いの場面。ウルトラマンと怪獣の闘いの場面ではないと思ってるんだけどね。
 その怪獣たちも怪獣として登場するのではなく,人間に擬人化して高度な技術と思考能力を持つ異星人として登場する。シンの所以だと思う。

2022年5月18日水曜日

2022.05.17 シン・ウルトラマン

TOHO CINEMAS 宇都宮

● 今月2日に東武宇都宮駅で「シン・ウルトラマン」のポスターを見た。それでこの映画が13日に公開されることを知った。
 これは見るでしょ,昭和原人としては見ないわけにはいかないでしょ。初日に見に行くぞと決めた。絶対,行く。

● かつてTBSで放送されたウルトラマンシリーズはざっと次のとおり。

  ウルトラQ(1966年1月)
   ↓
  ウルトラマン(1966年7月)
   ↓
  ウルトラセブン(1967年10月)
   ↓
  帰ってきたウルトラマン(1971年4月)
   ↓
  ウルトラマンA(1972年4月)
   ↓
  ウルトラマンタロウ(1973年4月)
   ↓
  ウルトラマンレオ(1974年4月)
   ↓
  ウルトラマン80(1980年4月)
   ↓
  以下 略

● 「ウルトラQ」も見ていたはずだが,はっきり記憶にあるのは「ウルトラマン」からだ。「ウルトラセブン」ももちろん見たが,「帰ってきたウルトラマン」から先の記憶はない。
 中学生になっていたので,さすがにもうウルトラマンでもあるまいと思っていたんだろうかな。今から思えば,見ておくべきでしたよ。

● 13日は公開日であることを失念し,ウカウカと過ごしてしまった。14日は東京に出かけた。
 さらに,今年は5月の気候がどうにも安定しない。雨だと出かける気にならない。家にいたいと思ってしまう。
 映画は映画館で見るんだから,天気は関係ないようなものだけども,なかなかそうも行かない。家の玄関を出るというハードルを越えられないのだ。

● 土日は混むかもしれないので外すことにして,やっと今日,行けた。今日も天気はモヤモヤっとしてたんだけど,雨は降らなそうだったので。
 Twitterにも「シン・ウルトラマン,良かったよ」的なTweetが多いので,じゃあ止めとくかとも思ったんだけど,意味のないヘソの曲げ方は大人気ないと思い直してね。

● 公開から間もないうえに,のっけから人気で,興行収入的もドル箱になりそうだ。
 ので,上映回数も多い。いつ行っても待たずに見れるだろう。

● オープニングは56年前のウルトラマンのそれをなぞっている。ウルトラマンのオープニングは,流体様の模様が蠢いてウルトラQの文字を浮びあがらせ,それを破ってウルトラマンの文字が出てくる。
 シン・ウルトラマンでも同じようにしてシン・ゴジラの文字が浮びあがる。それを破って,シン・ウルトラマンの文字が出てくる。昭和原人はこれだけでゾクゾクしてしまうのだ。

TOHO CINEMAS 宇都宮
● 昭和のウルトラマンはM78星雲の “光の国” “ウルトラの星” から地球を救うためにやった来たのだが,今回はちょっと違う。地球人を監視するために来たようなのだ。最初から地球人の味方というわけではなかった。
 昭和のウルトラマンは地球での活動は1回につき3分間が限度で,2分を越えたあたりでカラータイマーがピコピコ鳴りだしたのだが,今回はピコピコはなし。
 カラータイマーは初代ウルトラマンだけで,次のウルトラセブンからは消えているので,ないのが自然。しかし,地球での行動はエネルギーを激しく消耗するという設定にはなっている。

   入口のエスカレーター
● 出演は,斎藤工,長澤まさみ,有岡大貴,早見あかり,西島秀俊。
 この5人が「禍特対(禍威獣特設対策室専従班)」のメンバー。昭和のウルトラマンでは科学特捜隊があって,早田隊員や嵐隊員がいた。その略で「科特隊」かと思いきや,そうじゃないのだった。禍特対を作るために,怪獣を禍威獣にしたんだな。
 他に,田中哲司,山本耕史,岩松了。

● ヘソを曲げないで正解でしたよ。もう一度観たいです,このウルトラマンは。隅々まで楽しめる。
 長澤まさみが色っぽかったしね。長澤まさみが巨人化するシーンがあって,当然,下から撮る。スカートで歩いているところを下から撮るんだからね。
 このシーンは笑えるところでもある。撮る側も笑ってもらうつもりで,コミカルになるように撮っている。

● 特撮もとんでもないことになっている。昔とはエラい違いだ。
 同時に,昔の工夫は工夫として凄いものだったのだなということもわかる。

● 昭和のウルトラマンでは,ウルトラマンに変身する早田隊員の年齢は25歳。村松隊長も36歳だ。
 それを今回は,ウルトラマンに変身する斎藤工が40歳で,禍特対班長の西島秀俊は51歳。ウルトラマンの劇中世界でも高齢化は容赦なく進行している。
 一方で,40歳の斎藤工がウルトラマンに変身することに違和感はほぼない。今の中高年は昔ほど老けていないのも確かだ。とはいえ,40歳は40歳だぞ。

● 主題歌は米津玄師「M八七」。
 ちなみに,昭和のウルトラマンの音楽の一部を編集した「交響詩 ウルトラマン」は You Tube で聴くことができる。

● 山本耕史が演じるメフィラスや最後に登場するゼットンは,昭和のウルトラマンにも登場していた怪獣たちだ(メフィラス星人,ゼットン星人)。キャラクターはだいぶ変えられているが。
 「禍特対」のバッジを欲しいと思う人は多いかもね。大人でもさ。当然,グッズになって劇場で販売されてますよ。770円だったかな。

● 映画を映画館で見るのと,Amazonプライムや Netflix でパソコンの画面で見るのと,どちらがいいかといえば,当然,映画館で見る方がいいに決っている。
 けれども,唯一,映画館では本編を始める前に余計なものがくっついて来すぎる。ノーモア映画泥棒とか,ノー・キッキングとか。

● だいたい,Amazonプライムをはじめとして,これだけ映画のサブスクが普及しているのに,映画泥棒などする馬鹿はいまい。旧態依然とした著作権法絡みのノーティスを出すのだけは止めてほしい。
 次期上映予定の映画の予告編も,あまり多すぎると鼻白むところがある。気分を盛りあげるために,適度な時間ならあった方がいいのだろうが,過ぎてしまっては逆効果だ。

2016年10月31日月曜日

2016.10.30 シン・ゴジラ

TOHO CINEMAS 宇都宮

● 今頃になってやっと見ることができた。
 作る側は膨大なエネルギーを注いでいるのだろう。が,見る側とすれば,その結果を楽しむだけ。気楽なもの。
 だって,お金を払う立場なんだからね,エヘン。

● こういう映画に,たとえば政治のリアリティとか,法理論の正確さとか,日米安保の本質的性格とか,そういうものを見せてくれという人はいないだろう。
 ゴジラがフェーズを変えて巨大になっていく様や,自衛隊がゴジラに爆撃を加えるときの迫真さ(とこちらが勝手に思っているもの)を,息をつめて見つめる。娯楽性を極めていてくれれば,それでいい。

● 矢口蘭堂(政務担当の内閣官房副長官)に長谷川博己。赤坂秀樹(国家安全保障担当の内閣総理大臣補佐官)に竹野内豊。
 カヨコ・アン・パタースン(米国大統領特使)に石原さとみ。英語の発音はともかく,アメリカ人っぽい日本語の喋り方はさすが女優。つかみが上手い。
 尾頭ヒロミ(環境省の課長補佐)の市川実日子も存在感を放っていた。他に,ちょい役もキラ星のごとく,あの人やこの人が登場する。

● 総じて,政治家が好ましく描かれていた。国を思い,国民を思い,国益は何かを考え,不眠不休で職務にあたる。
 ひと世代前だったら,ここは官僚が主役になったところかもしれない。

● ゴジラが都市を破壊していく様が痛快。誰にも破壊願望があるんだろうか。ゴジラが自分に代わってその願望を満たしてくれる。
 しかも,映像がかなりリアルなものだから,破壊願望の満たされ方もリアルだ。

● 「人間の8倍もの遺伝子情報を持ち,個体での進化および無生殖増殖を行い,死をも克服した」とんでもない「完全生物」のゴジラ。
 これではとても人間は対抗できまいと思われるところ,わりとあっさりと血液を凝固されて,凍らされてしまう。ここで映画は終わるんだけれど,このあとどうすればいいんだろう。粉々に砕いただけではダメだぞ。そのカケラから多数のゴジラが生じてしまうかもしれないのだから。

● 音楽にも注目。伊福部昭の音楽が使われているようだった。CDを引っぱりだして,あらためて聴いてみるか。
 『シン・ゴジラ音楽集』というのも出たようで,これを買ってもいいわけだが。