2025年9月14日日曜日

2025.09.13 さなぎの猫

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● 製作は2022年。舞台は香川県佐柳(さなぎ)島。多度津町になるらしい。
 その佐柳島の観光PR映画ではないんだけれども,結果的にその側面もある。過疎を描くために,こういう手法を採ったのだと思うこともできる。

● 人間を描きたかったのだと思われる。が,文学界や映画界に棲息する人たちが言う “人間を描く” には妙なバイアスがかかっていることが多いような気がする。彼らの好きな人間というのがあるらしい。わかるんだけど,それって人間のリアルじゃないよね,っていう感じ。
 「様々な場所を住む場所に選んだ者たちの未来・過去そして今にまつわる切なくて美しい人間模様を丁寧に描く」っていうんだけどね。ピンと来ないかもしれないよね。

● 出演は浅雛拓,鳩川七海,一瀬尚代,野村有志の4人。監督・脚本も野村有志。

2025年9月13日土曜日

2025.09.12 岸辺露伴は動かない 懺悔室

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● 原作は,荒木飛呂彦の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのスピンオフ「岸辺露伴は動かない」。テレビドラマの映画版第2作。
 劇場公開は今年(2025年)の5月。

● 舞台はイタリアのベニス。テーマは「呪い」。事件は起こるのだが,犯人はいない。
 「呪い」の正体は何なのかとあれこれ詮索するのも無用なこと。これもファンタジーだ。無邪気に映画を楽しむのが最上としたものだ。

● 出演者は主役の高橋一生の他に,道化役の飯豊まりえ。玉城ティナ,井浦新,戸次重幸,大東駿介。

2025年9月12日金曜日

2025.9.11 山のトムさん

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● 2015年12月26日にWOWOWプライムで放送されたドラマW。原作は石井桃子の同名小説(福音館文庫)。
 脚本は群ようこ,音楽は大貫妙子が担当。

● 主演は小林聡美。共演が市川実日子,光石研,もたいまさこ。いつものファミリー。
 他に,高橋ひとみ,伊東清矢,佐々木春樺,木南晴夏,ベンガル。

● 「東京で暮らしていたハナ(小林聡美)は,友人のトキ(市川実日子),トキの子どもトシ(佐々木春樺)と,慣れない田舎での生活を始めます。そこに中学を卒業したばかりのハナの甥アキラ(伊東清矢)が加わり,4人の新しい家族の暮らしが始まります」という設定なのだが,設定自体がファンタジーと言える。
 「近くに住み何かと相談に乗ってくれるゲン(光石研)とシオリ(高橋ひとみ)の夫婦に助けられながら,少しずつ慣れていく畑仕事の毎日が続きます」というものも,あり得ない。こんなに面倒見の良い神様みたいな隣人が最初からいるなんて。

● 一番辛い立場なのはアキラ。中学を卒業したのに高校には行っていない。
 自分の人生は中2で終わったと語る場面があるのだが,その理由というのがじつにつまらないもので,挫折というほどの話でもない。どうしたんだ,おまえは,と言いたくなる。

● ハナは作家かエッセイストであるらしく,夜は書きものをする。その際に万年筆やボールペンではなく鉛筆を使っているのも,この作品の風合いに合わせたものかと思われるのだが,その鉛筆は Hi-uni。
 小学生のトシが使っているのは,黄色い消しゴム付きの鉛筆で,おそらく三菱鉛筆の9852ではないか。

● 悪どい人や腹にイチモツを持つような人は登場しない。気のいい善人ばかりだ。そこに猫のトムや山羊まで加わって,穏やかな田舎暮らしが理想的に描かれる。
 女の園という趣もある。男が一定数を超えて存在してしまうと,フィクションでもこういう世界は描きにくくなりそうだ。
 アキラもゲンもどこか女性的というか,母親に庇護されている子供のような風合いを漂わす。

2025年9月11日木曜日

2025.09.11 孤独のグルメ シーズン9 第10話 栃木県宇都宮市のもつ煮込みとハムカツ

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● 地上波(テレ東)放送は2021年9月10日。YouTubeで期間限定で視聴可能になっていたので,観てみましたよ。
 普段,テレビは観ないので,この番組もテレビで観たことは一度もない。

● 五郎さんって,酒が飲めない分,相当な健啖家なんだな。ペースを落とさず,グイグイ食べる。それも芸のうちということになるんだろうけど。
 こういうふうに食べてもらえれば,作った方も嬉しいだろうね。

● ここに出てくる「庄助」は県庁の近く。何度も行きました。ただし,昔の話。
 オコゼの唐揚げを必ず注文する同僚がいた。ぼくのお勧めは,番組にも出てくるモツ煮と,馬刺しかな。ニンニク使う? と必ず訊いてくるので,もちろんと答えるのが儀式のようなものでした。
 それから,ここ,日本酒は会津の「末廣」しか置いてなかったと記憶する。オーナーが会津の出なんだろうかね。

● 庄助の店員も俳優さんが演じているわけだが,けっこうリアルに近いんですよね。実際もこんな感じですよ。
 撮影前に,客として店に行って,リアルを確かめているんですかね。

● 出演は松重豊の他に若月佑美,U字工事,銀粉蝶。若月佑美はホテルのブライダルスタッフ。U字工事は「庄助」の客。銀粉蝶は「庄助」の女将さん。

2025.09.10 劇映画 孤独のグルメ

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● テレビドラマ「孤独のグルメ」の劇場版。原作は久住昌之(作画・谷口ジロー)の同名漫画。
 劇場公開は今年(2025年)の1月。

● 松重豊の井之頭五郎が “イッチャン汁” のスープを求めて,国内外を探し歩く。舞台はパリ,五島列島,韓国巨済島,東京。
 一番の見どころは五郎さんが食べるシーンだと思うのだが,五郎さんがスタンドアップパドルボードで隣の島に渡ろうとして遭難したり,毒キノコを食べてしまったりといったコミカルもある。
 重い話は出てこない。最後はハッピーエンド。

● 監督も松重豊が務めている。
 出演者は,松重豊の他に,杏,塩見三省,村田雄浩,内田有紀,ユ・ジェミョン,磯村勇斗,オダギリジョー,遠藤憲一(登場順)。内田有紀はキレイですよねぇ。現代の正統派美人という気がする。

● その内田有紀が演じる志穂のいる韓国の島は,まさしく女護が島。五郎さんが言っていたとおりの龍宮城だな。リアルの女しかいないところには近づきたくないけどさ。
 五郎さんがスーツの内ポケットから取り出したメモ帳はモレスキンだった。ソフトカバーのやつ。五郎さんはこういうのを使うのか。

● 輸入雑貨の貿易商という設定なのだけれども,五郎さんは結婚はしているんだろうか。家庭臭は皆無。
 それなのに,身なりはいつもきちんとしている。不思議な人だな。
 杏が演じる千秋の母親と同棲していたことがあるという設定になっている。彼女と別れた後は独身を通したんですかねぇ。

2025年9月10日水曜日

2025.09.09 コーヒーはホワイトで

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● 「地元の人たちに愛されている昔ながらの純喫茶「モア」には,探偵事務所というもうひとつの顔があった」という紹介文。こういうのって,面白そうだ。

● その探偵役に加藤小夏。ホームズやコナンと五分を張れる観察力,推理力,格闘能力の持ち主。
 したがって,スカッと爽やかに終わる。

● 出演者は他に,好井まさお,川崎麻世,奥貫薫,小野真弓,和田崇太郎,石田千穂,生島勇輝,桃月なしこ,大村彩子。
 劇場公開は2024年2月。

2025年9月9日火曜日

2025.09.08 さんかく窓の外側は夜

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● 原作はヤマシタトモコの同名コミック。劇場公開は2021年1月。
幽霊が視える特異体質の男と除霊ができる男がコンビを組んで,“呪い” に関わっていく話。

● けっこうグロテスク。グロテスクになりすぎないように,死体をキッチュにしたりもしているけど。
 岡田将生と志尊淳のダブル主演。準主演で平手友梨奈(元 欅坂46),滝藤賢一。他に,筒井道隆,和久井映見,マキタスポーツら。北川景子もちょい役で。