2022年5月31日火曜日

2022.05.30 ココ・アヴァン・シャネル(字幕版)

Amazonプライムビデオ

● 「ココ・アヴァン・シャネル」(2009年 仏)。原作はエドモンド・シャルル=ルーの同名小説。

● この映画,Amazonプライムの対象なのは今日いっぱい。見始めたのが,今日が終わる30分前。
 30分見たところで,パタッと切れちゃうのかと思ったのだが,そうではなく今日が終わってもそのまま見続けることができた。が,一時停止ボタンを押して,お菓子を取りにいって戻ったら,見れなくなっていた。
 ので,最後の15分間は見ていない。たぶん,その15分間が映画としては一番の見どころだったはずだ。

● 数ヶ月後か2,3年後かはわからないけれども,いずれまたAmazonプライムで見れるようになるはずだ。
 そうなったときに,この映画を見直すかどうかは,少し微妙。いや,見直すかな,やっぱりね。

● ココ・シャネルを演じたオドレイ・トトゥの知的な美貌を堪能すればいいと思えるくらい,彼女が画面を支えているが,ココを愛人にした富豪のバルザン役のブノワ・ポールヴールドの,きっぱりと支持を出す一方で,人がよく気弱で脇が甘い善人ぶりも見ものだ。
 エミリエンヌのエマニュエル・ドゥヴォスの顔を見て前田敦子を連想してしまったのは,両者の顔に共通性があるからだ。

● 姉のアドリエンヌと2人で孤児院に引き取られた,田舎の酒場で歌を歌ってお金を稼いでいた,お針子をしていた,貴族の愛人になった,ヘビースモーカーだった。
 そういうことを知ったところで,それでココ・シャネルの何かがわかったとは思わない方がいいだろう。わかるはずがないと思っているのが,敬虔な大人の態度というものでしょ。

● 当時の上流階級を品も教養もないバカ者の巣窟に描いているのは,ココ・シャネルの生活哲学(たとえば,体を締めあげるコルセットは悪,過度な装飾はまるで漫画)を際立たせるための対照物にしたかったからだとしても,貴族や富裕層がちょっとお気の毒。
 ただし,では彼らが大衆とは隔絶した知識や教養を備えていたかといえば,たぶんそういうことではない。人間とは,階層や職業や年齢を問わず,だいたいそんなものという理解でよろしいのでしょう。どなたも,自分を基準にすると,そういう結論しか出てこないのでは?