2021年11月9日火曜日

2021.11.08 蚤とり侍

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● 「
とり侍」(2018年)。原作は松重男の同名の小説短編集。
 主役は阿部寛。豊川悦司,斎藤工,寺島しのぶ,風間杜夫,大竹しのぶ,松重豊,前田敦子らが脇を固めている。

● 主人公の寛之進が,理不尽な理由で “猫ののみとり” を行う江戸の貧乏長屋に左遷されてしまう。そこから話が始まるのだが,“猫ののみとり” とは「表向きは飼い猫の蚤除けで日銭を稼ぐが,女性客の求めがあれば売春も行う,江戸時代に実在した裏稼業であった」。江戸期のホスト業のようなものか。
 空想の産物ではなく,江戸期に実際にあった職業らしい。そこに眼を付けたところで,勝ちが約束されたようなものではないか。面白くならないはずがない。

● 「生真面目なエリート侍が,様々な出会いを通じて新たな生き甲斐を見つけていく様をユーモラスに描いた時代劇コメディ」。
 たとえば,豊川悦司の清兵衛が前田敦子の妻から,股間にうどん粉を塗りつけられるという場面がある。浮気封じのためなのだが,当然,うどん粉なんてどこにもあるわけで。しかし,敵は一枚上手だったという。
 そうした小道具を散りばめてあるので,それらも楽しみながら2時間弱を過ごすことができる。